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BtoBマーケティングを成功に導く企業文化や考え方

作成者: CRH|Jun 20, 2024 1:22:44 AM

はじめに

本記事では、日本企業がBtoBマーケティングにおいて直面している課題と、成功に向けたポイントを紹介します。特に、これからデジタルマーケティングに取り組む企業や既に取り組んでいる企業が、効率化や成果向上を目指すためのヒントを提供します。

欧米企業は日本企業をこんなふうに見ている?

日本企業はBtoBマーケティングで後れを取っているとされています。しかし、DXの進展により、その重要性は増しています。

実際、多くの企業が取り組みを始めていますが、依然として腰が重い企業も少なくありません。これまでの成功体験に依存し、マーケティングの重要性を理解していない企業が多いことが一因です。

ある海外メーカーのセールス担当者が「日本企業は戦いやすい。マーケティングをやっている企業が少ないから」と述べた話は、日本企業にとって悔しい現実を示しています。この発言は、日本企業がマーケティングにおいて後れを取っていることを象徴しています。

私たちが直接聞いたわけではないので、単なる噂話かもしれませんが、このような話を聞くと悔しさを感じずにはいられません。馬鹿にされているというよりも、相手にもされていないと感じたからです。このようなことを口にする人は少ないかもしれませんが、内心では同じように感じている海外企業のマーケターや営業パーソンが多いのではないかと想像します。

あなたはいかがでしょうか。悔しくありませんか。もし悔しいと思うのであれば、一緒に見返してやりませんか。

実は日本にも成功している企業はたくさんある

日本企業がすべて負けているわけではありません。多くの企業がBtoBマーケティングに積極的に取り組んでいます。

特にベンチャー企業や新興企業は、DXに積極的でデジタルマーケティングも駆使しています。これらの企業は、海外企業並みにデジタル技術を活用し、効率的なマーケティング戦略を展開しています。

歴史の長い企業ほど、旧来のシステムや業務慣習に縛られている傾向があります。重厚長大なオンプレミスのシステムや過去の成功体験が、変革の障壁となっているのです。

しかし、中小企業は変革のスピードが速く、柔軟に対応しています。小回りが利くため、新しいマーケティング手法を迅速に取り入れることができるのです。

実は、私たちが手掛けている案件のクライアントの中にも、大手企業が多く含まれています。これらの企業も変わろうとしており、マーケティング戦略を見直しています。ただ、戦略や施策は営業機密であり、外部に公開されることは少ないです。そのため、成功事例として表に出ることが少ないのです。

マーケティングに成功している国内企業が目立たないもう1つの理由は、メディアに載る記事がネガティブなものほど読まれやすいからです。
「日本は欧米に比べて遅れている」
「日本のDXは95%が失敗している」
「大企業は過去の成功体験に縛られて変われない」
といったタイトルは目を引きますし、読みたくなります。雑誌なら部数が、Webメディアならページビューが稼げるからです。

これとは逆に、成功事例についてはITベンダーなどのコンテンツ広告(タイアップ記事)として掲載されることがほとんどです。企業から広告料を取っているので数も少なくなりますし、先ほどの理由もあってあまりおおっぴらにしたくないという事情もあります。

日本のDXの現状

ネガティブな記事が多い中で、日本には何だか諦めムードが漂っているように感じます。政治不信や社会不安が相まって、多くの人が暗い顔をしているように見受けられます。

しかし、デジタル技術には本当に多くの可能性があります。これを知ることで、明るい気持ちを取り戻してもらいたいと切に願っています。そのため、若い人にもちろんデジタルマーケティングやDXを推進していっていただきたいですが、むしろ40代・50代で「自分はDXとはあまり関係ない」と考えている人たちにこそ推進をしていっていただきたいと思います。

特に大手企業では、実際に社内のさまざまな部署と調整しながらDXやデジタルマーケティングの推進に苦心しているのは、この40代・50代の方々が多く見受けられます。

トップダウンを待っていてはダメ

DXを推進するという観点から言うと、DX推進はトップダウンでなければ始まりません。全社で統一的に動く必要があるからです。

例えば、各部門のKPIが矛盾することでDXが進まないケースがあります。店舗では「在庫の最適化」が目標とされ、物流部門では「配送コストの削減」が目標になります。これらのKPIは矛盾しており、店舗在庫を最適化するためには頻繁な配送が必要ですが、これでは配送コストが増加します。

企業で一番怖いのは人事の恨みです。KPIの達成度合いが評価に直結するため、部門間で協力が得られないことがDX推進の障害となります。データの共有が進まず、DXは不可能となります。

このような状況を避けるためには、トップがDX推進室を設け、全社的なKPIを設定する必要があります。
トップがDX推進を言い出す前に準備を進めることが重要です。

実際に、ある企業のDXリーダーは「トップがDXを指示する前から準備を進めていなければ間に合わない」と語っています。

失敗を許容しない企業に未来はない

VUCAという言葉があります。Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉で、現代の不確実な時代を表しています。このような時代には、チャレンジの数を増やすことが成功の鍵です。失敗を恐れる企業は成長が難しいのです。

私たちの提案を受け入れず、BtoBデジタルマーケティングの導入を見送る企業もありますが、そうした企業は失敗を恐れる風土があるのです。一方、活気のある企業はチャレンジを奨励し、失敗を許容します。成功する企業は、規模に関わらずこのような風土を持っています。

まとめ

日本企業がBtoBマーケティングで成功するためには、デジタル技術の活用が欠かせません。変革を恐れず、新しいマーケティング手法を取り入れることで、競争力を高めることができます。読者の皆さんには、自社のDX推進に積極的に取り組み、明るい未来を切り拓いていただきたいと願っています。

 

本記事は、本メディアを運営する株式会社クリエイティブホープが出版した書籍「HubSpotワンストップマーケティング」を参考にし作られています。書籍ではこの他にもBtoBデジタルマーケティングやHubSpotに関する様々な情報が載っています。
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