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CRMを導入したのに成果が出ない原因は? よくある失敗事例と3つの改善ポイント

作成者: CRH|Jun 30, 2025 8:34:43 AM

CRMを入れたのに、成果が出ない…
そんなお悩みはありませんか?

CRMを導入したのに、なぜ売上が増えないのか。

実は、多くの企業が「CRM導入=成果向上」と思い込み、ある落とし穴にはまっています。  
この記事では、CRM運用が形骸化し失敗するパターンと、その改善ポイントを3つの視点から整理します。  
導入したCRMを“営業成果につながる”ために変えるためのヒントをお届けします。

CRM導入後の失敗パターン3選

❶ データが更新されず形骸化している

CRMに入力された顧客データが、最新の情報に更新されないまま放置されていませんか?

  1. 担当者が異動した情報が反映されていない
  2. すでに連絡が取れない企業にもアプローチしている
  3. 結果、営業が「使える気がしない」と感じて離脱

このような状態が続くと、CRMは営業活動の土台として十分に機能しにくくなります。
“誰が・いつ・何をした”
という履歴が曖昧なCRM
は、単なる「名簿データベース」となってしまい、営業が現場で活用することを妨げる要因になります。

❷ 営業任せで運用ルールが曖昧

「誰が・いつ・何をした」か明確でないCRM運用は、現場任せになりがちです。「営業が自由に入力する」体制では、内容のボリュームや正確性が担保されずデータの信頼性が損なわれます

実際にあるケースは以下のような状態です。

  1. 同じ企業名でも表記ゆれや略称が混在
  2. ステータスや温度感の判断基準が担当者ごとに違う
  3. 顧客セグメントの定義が曖昧で抽出できない

属人化したCRMは組織全体で活用されず、導入前よりも状況が悪化することさえあります。

これは、「運用ルールの設計」や「責任者の不在」による構造的な課題であり、システムの問題ではありません。全社で共通の運用ルールを持つことが、CRMを“成果に結びつける資産”へと変える第一歩です。

❸ 成果指標が不明確でPDCAが回らない

CRMには、顧客との接点履歴や営業アクションのログが日々蓄積されます。しかし、「どの行動が商談につながったのか」「どの属性のリードが受注に結びついたのか」が見えていなければ、改善には活かせません。

こちらも陥りがちな問題は以下の通りです:

  1. 商談化率やアポ取得率などの指標が部門で統一されていない
  2. リードの温度感(HOT/COLD)やステータスが曖昧
  3. データは蓄積しても、営業会議で使われていない

CRMは“分析できるツール”であっても、“分析できる環境が整い実行されなければ”意味がありません。

成果指標をKPIとして明確にし、レポートやダッシュボードで可視化することで、CRMはPDCAの要として機能します。分析できる環境や仕組みがなければ、改善自体も営業に依存したままです。

なぜCRM活用は失敗するのか?
~構造的な課題~

CRMがうまく運用されずに活用ができない失敗のケースは、個人や担当者の問題ではなく、”仕組みの設計不備”に原因があります。

システム導入 = 成功ではない

CRMの導入はあくまでスタートです。成果を出すには、以下のような整備が必要不可欠です。

  1. 使えるリストに整える仕組み

  2. 属人性を排除した運用ルール

  3. 継続的に改善・分析できる体制

CRMという「箱」を用意するだけではなく、その中身となるデータや運用が整備されていなければ、営業活動の強力な武器にはなりません。


成果に近づくための3つの改善ステップ

CRM導入で成果が出ていない状況は、決して特別なことではありません。重要なのは、現状を冷静に見つめ直し、どこに課題があるのかを把握することです。
ここからは、よくある失敗のパターンをふまえ、成果につなげるために取り組むべき3つの改善ステップをご紹介します。

Step1:営業リストの見直しから始める

成果につながるCRM活用の第一歩は、「使える営業リスト」の整備です。
よくある失敗として、以下のような“使えない情報”がリストに残り続けています。

  1. 3年以上更新されていない企業情報
  2. すでに退職・異動した担当者の連絡先
  3. 二重登録や空白項目が多いレコード

これでは営業が手を動かそうにも、信頼できる情報がなく非効率です。

💡改善への具体策:

  1. 「最終更新日」が古いデータをフィルターで抽出し、棚卸し対象とする
  2. 担当変更・エラー返信メールをトリガーに、自動で“更新フラグ”を立てるワークフローを組む
  3. リスト整備状況を定例会でKPIとして可視化し、チームで推進する
  4. 「接触履歴がない」「メール開封なし」などを条件に“アーカイブ候補”として分別

こうした運用により、“アプローチすべき顧客”だけに絞られた、反応の取れるリストが出来上がります。

Step2:データ活用の“共通基準”を整備

データの入力や更新が属人化していると、抽出や分析ができません。
CRMを「営業メモ置き場」にしないためには、全社での共通ルール整備が不可欠です。
たとえば以下のような状況は、分析や判断を困難にします。

  • 「ターゲット顧客」「既存顧客」「失注顧客」などの定義が曖昧
  • 温度感(HOT/COOL)の基準が個人に委ねられている
  • 表記ゆれ 【例:株式会社クリエイティブホープ と(株)クリエイティブホープ】で重複して存在

💡改善への具体策:

  1. 「最終更新日」が古いデータをフィルターで抽出し、棚卸し対象とする
  2. 担当変更・エラー返信メールをトリガーに、自動で“更新フラグ”を立てるワークフローを組む
  3. リスト整備状況を定例会でKPIとして可視化し、チームで推進する
  4. 「接触履歴がない」「メール開封なし」などを条件に“アーカイブ候補”として分別

運用ルールを定め、基準を設けることで、誰が入力しても“分析に耐えるデータ”が蓄積されます。

入力項目の最適化などを行い、営業ダッシュボードを整備したことで、営業組織のDX化に成功した企業の事例もございます。
参考事例:採用関連SaaS企業 ビジネス目標達成に向けて自走しつづける営業組織のDXを実現!

Step3:営業が自然に使える仕組みを構築

CRMの継続活用に必要なのは、「使えば成果につながる実感」です。
営業が“入力させられている”状態では、すぐに使われなくなります。
そこで重要なのは、「入力がラク」「見れば使える」「使うと役に立つ」の3要素を満たす設計です。

💡改善への具体策:

  1. 入力画面をシンプルにし、よく使う項目だけを絞って表示(スマホ対応も意識)
  2. アラートや定期リマインド(例:◯日経過した未更新データ通知)で放置を防止
  3. 毎週の営業会議でダッシュボードを活用し、「この分析から生まれた受注事例」を紹介し情報共有
  4. 分析結果から「成功パターン」や「次に狙うべき顧客群」を可視化し、営業の判断負荷を軽減
CRMを運用することで「有益な情報を得て営業として動きやすい」と感じられれば習慣として定着し、成果に直結します。

CRM導入で成果を出すために必要なこと

CRMを導入しただけでは、成果にはつながりません。
今回紹介した失敗パターンの多くは、仕組みの未整備や運用ルールの曖昧さといった、構造的な課題に起因しています。

まずは次の3つから改善を始めましょう:

  • 営業リストの見直しと整理
  • 属人化を防ぐ共通基準を設けた運用ルールの整備
  • KPIやデータ活用の仕組み構築

こうした小さな取り組みの積み重ねが、CRMを“成果を出すための武器”へと変えていきます。
まずは、着手できるポイントから進めていきましょう。

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