CRHデジタルマーケティングメディア

事業戦略から導く効果的なBtoBデジタルマーケティング戦略

作成者: CRH|Jun 20, 2024 5:57:46 AM

はじめに

現代のビジネス環境では、デジタルマーケティングの重要性がますます高まっています。特にBtoB企業においては、適切なデジタルマーケティング戦略を実行することで、新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化を図ることができます。

しかし、単にリードを獲得するだけでは不十分であり、事業戦略に基づいた統合的なマーケティング戦略が求められます。

本記事では、BtoBデジタルマーケティングをこれから実施しようとしている中堅~大企業のマーケティング担当者や責任者に向けて、全体戦略をどのように構築し、実行していくかについて詳しく解説します。

はじめに事業戦略ありき

企業が継続的な成長を遂げるためには、事業戦略が重要です。経営理念やビジョンに基づいた方針と行動が不可欠だからです。

事業戦略が欠如していると、長期的な成長は困難であり、企業の存続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。企業理念から出発し、事業戦略を策定し、それを基にマーケティング、営業、カスタマーサクセス戦略を展開するというプロセスを経ることが大切です。

BtoBマーケティングにおいて、リード獲得だけにフォーカスした施策では十分ではありません。リード獲得から育成、選別までの一連の流れを管理することが一般的ですが、マーケティング戦略は事業戦略に基づき、最終的な目標である売上への貢献するものであるべきです。

施策の点だけでなく、全体の連携を重視することが重要です。マーケティング、セールス、カスタマーサクセスの連携は事業戦略に合致している必要があります。営業が戦略を意識しても、マーケティングがぶれていて、目標達成につながらないリードを獲得していたら、全体の流れが途切れてしまいます。

全社で事業戦略を共有し、連携して活動しなければなりません。

ペルソナの設定

マーケティング戦略の成功には、まず事業戦略を踏まえたペルソナ設定を行います。

まず、X軸とY軸の2つの評価軸を考慮し、4つの領域に分けたマトリクスを作成します。次に、各領域に適切なペルソナを配置していきます。そして、どの優先順位で開拓していくのかを考えていきます。

HubSpotのCRMを活用すると、各ペルソナを詳細に記録し、リードとの関連付けを行うことが可能です。これにより、各ペルソナに合わせたマーケティング施策を展開し、効果的な分析を行うことができます。

コンセプトダイアグラムの活用

マーケティング戦略の設計のため柔軟で使いやすいのが、コンセプトダイアグラムです。

カスタマージャーニーマップは、リード発生から購入後のリピートや口コミまでの顧客購買行動を描く図ですが、コンセプトダイアグラムは、企業の理念、戦略、施策と顧客の態度や心理変容を図解するコミュニケーションツールで、各ステップの到達をKPIとして数値化し、データに基づく施策の評価と改善が可能になります。

コンセプトダイアグラムは、マーケティング部門だけでなく、営業やカスタマーサービスなど関係部門、場合によっては研究開発や設計部門も集まって作成します。全員で議論し、顧客の態度や心理変容を流れ図としてまとめ、施策やKPIを各項目に記入します。

Hubspotで実施する場合は、「ワークフロー」機能を使って自動で評価用データを収集し、「レポート」を用いてデータを見える化します。

ABM(アカウントベースドマーケティング)の実践

ABM(アカウントベースドマーケティング)は、アカウント営業と言われる「顧客企業担当営業」が実施してきた施策を営業部門とマーケティング部門が連携して実施することです。

ABMでは、営業部門とマーケティング部門が連携し、戦略的にターゲットアカウントを管理します。これにより、顧客企業に対して個別にカスタマイズされたアプローチが可能となり、より高い成果が期待できます。

HubSpotの場合は、狙っている企業をピックアップして登録することが可能です。どの企業と取引ができているか、それぞれの取引内容をリアルタイムに閲覧できるダッシュボードを簡単に作成できます。コンタクト人数や進行中の取引件数、トータルの取引額、最新のコンタクトと契約の実績も見ることができます。

まとめ

BtoBマーケティング戦略の成功には、事業戦略を基にした複数のペルソナの設定と、その優先順位の決定が不可欠です。ペルソナの態度や心理変容を考慮しながら、顧客のライフサイクル全体をコンセプトダイアグラムにまとめていきます。コンセプトダイアグラムができあがったら、それをHubSpotのようなツールに登録します。またアカウントターゲットについても同様に登録することで、戦略に沿ったマーケティング活動が可能になります。

 

HubSpot活用事例も併せてご覧ください

 

本記事は、本メディアを運営する株式会社クリエイティブホープが出版した書籍「HubSpotワンストップマーケティング」を参考にし作られています。書籍ではこの他にもBtoBデジタルマーケティングやHubSpotに関する様々な情報が載っています。
詳しくお読みになりたい方はぜひ書籍をお求めください。