紹介キャンペーンは現在多くの業種・業態の企業で実施されており、広告よりも質の良い顧客を費用対効果の高く獲得できる点で注目されています。
しかし、その中では実施したがうまくいかないとすぐに実施を断念する企業様もいます。実は、紹介キャンペーンを誤解しているせいで、思ったように成果がでないだけなんです。
自社の顧客や商材に「紹介」は合わない!と落胆する前に、以下の11個のポイントに当てはまらないかチェックしてみてください。
\記事を読む時間がない方へ/
ダントツでよくある失敗例です。
そもそも紹介キャンペーンは、告知せず「そっと」置いておくだけではキャンペーンの存在を知ってもらえません。よって、キャンペーン成果も上がりません。(それでも不思議と、そこそこ成果の上がっている企業様もいらっしゃいますが...。)
特にキャンペーン当初の数ヶ月は、「顧客のうちキャンペーンを知らない人がいない」レベルにまで確実に告知を実施しましょう。
導線が多すぎると「暑苦しいし、顧客に迷惑なのでは?」そう思ったあなたはこのページの続き、特に6項目以降を読んでください。
「紙の紹介カードではダメなの?」必ずしもそうではありません。紙がダメというより、キャンペーンを一度か、または時々告知して放置している状態がダメなのです。
これはキャンペーンページを作ってデジタル上で紹介キャンペーンを行っている場合も同じことです。
お客様の目線に立ってみましょう。お店では「キャンペーンあります」とチラシをもらったけれど、LINEリッチメニューを見ても、トップページを見ても、紹介キャンペーンのことが一切書いていない!
つまり「紹介したいと思った時、ここを見ればとりあえず紹介できる」という固定導線がない状態です。
もちろん、「商品を紹介してあげよう!!」とすごく意気込んで、財布に紹介カードを持ち歩いている素敵なお客様もいるかもしれませんが、そんな素晴らしい顧客はほとんどいません。持ち歩いてくれていたとしても、そのカード、いつの間にかもう期限切れになっていないですか...?
告知はしっかりしている!なのに紹介が起きない...、という場合。
そもそも紹介キャンペーンでは、紹介者とお友達両方に同額レベルの特典が入ることが多いです。
もちろん必ずしも、というわけではありませんが、「お友達の購入」など重めのコンバージョンポイントが置かれる普通の「紹介キャンペーン」を実施している場合、紹介者にだけ特になる仕組みはかえって「紹介しづらい」「友達を売っている」感覚につながりやすく、心理的障壁を生みやすいです。
紹介者とお友達全員に特典を渡せるようにしたい!でもそうすると、景表法や予算の関係で、特典が1人あたり10円分しか渡せない...。
これは極端な例かもしれませんが、特典額で魅力を感じづらく、結果紹介につながらないというケースは珍しくありません。このケースは、とりあえず「金券」「自社ポイント」を特典に選んだ企業様に多く見られる傾向です。
「Amazonギフト券だと汎用的だから」
→Amazonギフト券にこだわるあまり、特典額が低くなっていませんか?
また、自社の顧客はそもそもAmazonを使っていますか?
「自社ポイントを渡せば、次回購入に繋がりそうだから」
→顧客は自社ポイントを貯めることに魅力を感じていますか?自社ポイントを使っていますか?
もちろん「これ以上金額を上げるのは厳しい!」というケースもあるでしょう。その場合、金額的価値を上回る、非金銭的な特典を代わりにorプラスアルファで渡すことはできませんか?(例えば金銭オファーに加え、紹介1件ごとに寄付ができるキャンペーンなど)視野を広げて新たな案を考えることも大事です。
紹介が起こっているのに、お友達のコンバージョンが起こらない。そんな場合は「別のキャンペーンとバッティングしてしまっているのでは?」という可能性を疑いましょう。
(弊社のお客様でも「このお客様、今月は極端にCVRが低い!」と思ったら、別キャンペーンで同額のオファーを出しており、そちらに流れてしまっていた、なんてこともありました...。)
もちろん結果的に別キャンペーンを使用してコンバージョンに至っているのなら売り上げ的には問題ないですが、紹介キャンペーンの成果が正しく測れなくなってしまうので、あまりお勧めはできません...。
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5までをカバーできているのに紹介が起こらない場合、6以下のポイントを見直してみましょう。
キャンペーンページがシンプルであることは別に問題ではありません。問題なのは、顧客が「どんなとき、誰に紹介していいかのイメージがわかない」ことです。
キャンペーンページがシンプルでも問題ないのは下記のパターンです。
①自社サービスが大手で、ポイントを貯めるに足る魅力がある(例:楽天ペイの紹介キャンペーン)
②自社サービスの満足度・LTVが高く、既に口コミ投稿・SNS投稿が多く発生しているので、紹介キャンペーンはあくまで後押しである③家族同士の紹介がターゲットである(例:りそな銀行の口座紹介キャンペーン)
逆にいうと、①②③いずれにもあてはまらないサービスでは、キャンペーンの存在を知っても「誰に紹介したらいいの?」と迷ってしまう可能性が高いです。
そもそも自社の顧客の中でも「どんな人に紹介してもらいたいのか?」で特典設計やキャンペーン設計は変わります。そしてこのターゲットがぶれていること、ターゲット設定に現実の顧客行動と乖離があることで、思ったような紹介行動が起きない可能性があります。例えばありがちなのは下記のパターンです。
・学生同士の紹介を狙ったつもりが、実際は母親から子どもへの紹介が多かった
・男性同士の紹介を狙ったつもりが、女性から男性(恋人同士、夫婦同士)の紹介が多かった
ターゲットと異なる層でも紹介が起こっていれば良いですが、マーケティング的には軌道修正が必要です。また、紹介がそもそも全く起こっていないとすれば、ターゲット設定やターゲットのニーズを誤っている必要があります。
狙いたいターゲットに向けてキャンペーンを練り直すか、または実際に紹介を起こしてくれそうなターゲットに向けてキャンペーン特典やページ設計を見直し紹介数を伸ばすか、事業の目的に応じて改善を行いましょう。
高額商材などで特に重要なのは、コンバージョンポイントの設定です。
例えばいきなり10万円の支払いが発生する商材に、顧客がお友達をいきなり紹介するでしょうか。高額商材の場合、顧客はカウンセリングや無料体験など、通常「ワンクッション」を経て最終的な支払いまで至るケースが多いでしょう。
このような場合は、例えばお友達の「無料カウンセリング受講」が発生した段階で特典を渡し、続いて契約したときに契約金額がお得になる、などの2段階の特典設計が有効です。
そもそも自社が紹介キャンペーンを実施する目的はなんですか?仮説や目的がない状態で、漫然と「WEB広告の代わりにしたい」「とにかくCPAを下げたい」「他社がうまくいっているから」などの理由でキャンペーンを実施していませんか?
紹介キャンペーン一つをとっても、目的が「見込み顧客の獲得」なのか「継続顧客の獲得」なのかでキャンペーン設計や特典設計は大きく異なります。紹介キャンペーンでマーケティングファネルのどの範疇までをカバーするのか、どのKPIを見れば紹介の事業貢献度を正しく計測できるのかを想定することなしに紹介キャンペーンを実施していては、正しいキャンペーン設計ができないだけでなく、そもそもキャンペーン成果を社内報告することができません。
ある意味で当たり前のことですが、そもそも「紹介したい」と思えない商品に紹介が発生するわけはありません。(ご自身が消費者の立場に立った時、単に自分の得になるからと言って、大切な友人や家族にその商品のおすすめをするでしょうか?)
顧客は自社の商品を紹介したいと思ってくれているでしょうか。また、紹介したいと思っている顧客は顧客全体の何%でしょうか。
もし1〜9までを確認し改善案を打った上で紹介が一切起きないのであれば、まずは顧客ロイヤルティを高め、紹介を起こす土壌を作りましょう。「顧客満足度アンケート」「NPS調査」などが手がかりになるはずです。
紹介キャンペーン自体の「失敗」とは少しずれますが、そもそも紹介キャンペーンの成果は正しく計測できていますか?
なぜか計測ができていない...と思ったら、現場のスタッフが口頭での申告だけでキャンペーン得点を渡してしまっており、本部が特典の在庫数を把握・管理できていなかった、などの失敗例も実際に存在します。
「本来はもっと紹介が起きているはずなのに、なぜキャンペーンの数字が上がらないんだろう?」と疑問に思った場合、まず現場での運用が正しくされているか、計測が正しく行われているかを再度チェックしてみましょう。特に店舗数の多い企業様や現場での運用に委ねてしまっている企業様は、本部で現場をある程度ウォッチし、より正確な成果計測ができる仕組みを準備することが必要です。(マニュアルの改訂や研修、特典管理のデジタル化などがおすすめです。)
ここからは、よくある失敗ポイントをもとにどのように成功する紹介キャンペーンを実現したのか、実際の事例を交えて具体的に解説します。
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ルシアクリニック様は、関西を中心に全国16店舗を展開する医療脱毛・美容皮膚科クリニックです。同クリニックは、従来のアナログ方式(紙の紹介カード)をデジタル化することで、顧客にとってより簡便な紹介システムを構築しました。
ルシアクリニック様はこれまでキャンペーンの内容を口頭で説明していた店頭スタッフの工数を削減し、デジタル化によって案内チラシや院内ポップからQRコードをスマホで読み込むだけで、紹介キャンペーンページを案内できるようになりました。
これにより、以下の3点が実現しました。
・手軽に好きなタイミングでキャンペーンの詳細を確認可能
・簡単にいつでも友人や家族に紹介可能
・店頭スタッフによる告知ハードルの減少
結果的に、リファラマーケティングの活用が活発になり、初期の紹介制度と比べて約10倍の成果を達成することにつながりました。
事例記事:紹介経由の契約率90~100%!初期の制度と比べ約10倍の成果を達成!
ある地域密着型の学習塾様は、親だけではなく、生徒も楽しめるような特典設計を行うことで、自然な会話の中で紹介が行われる環境を作り出しました。
【特典内容】
・紹介されたお友達が来塾すると、
紹介した塾生様にアイスクリームギフト券500円分がプレゼント
・紹介されたお友達が入塾すると、
紹介した塾生様にはAmazonギフト券2,000円分
紹介されたお友達にはAmazonギフト券5,000円分がプレゼント
子どもたちにとってアイスクリームギフト券はかなり魅力的で、このキャンペーン特典が子どもたちと先生との会話で盛り上がるきっかけにもなっています。
元々口コミでの評判が良かった同塾ですが、このプログラムの導入により、さらに効果的に新規生徒を獲得できるようになりました。適切な特典設計が、自然な形での紹介を促進へと繋げることができました。
事例記事:成功の秘訣は徹底的な告知!お子様が喜ぶ特典でキャンペーン成果がアップ!
ご紹介した11のポイントは、弊社のリファラルマーケティングクラウド invy(インビー) が、さまざまな企業様の紹介キャンペーンをご支援する中で、頻繁に直面してきた課題や改善点です。
顧客が自社の商品やサービスを「紹介する」という行為は、一見日常的なようでいて、実はとても特別な行動です。
その特別な行動を引き出すには、紹介キャンペーンが顧客の日常に自然になじむ設計になっているか、紹介したくなる体験を提供できているかを、改めて見直すことが重要です。
invy(インビー)では、紹介キャンペーンの設計・企画、紹介ページの作成のご提案、そして運用から改善まで一気通貫で貴社の紹介キャンペーンの成功を全面的にサポートいたします。
リファラルプログラムの構築についてお困りでしたら、ぜひ気軽にお問い合わせください。
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