HubSpotフォームの依存フィールドロジック設計入門 ―「いずれか含む」と「すべて含む」を正しく使い分ける方法-

HubSpotのフォームやリスト、ワークフローを設計する際、頻繁に登場するのが「条件ロジック」です。
その中でも特に多くの方がつまずきやすいのが、「いずれかを含む(OR)」と「すべてを含む(AND)」の使い分けです。一見シンプルに見えるこの違いですが、理解が曖昧なまま設計を進めてしまうと、意図しないデータ取得やセグメントのズレにつながります。
本記事では、HubSpot運用における実務観点から、この2つのロジックの違いと使い分け方を解説します。
「いずれか含む(OR)」と「すべて含む(AND)」の違い
まずは基本的な考え方を整理します。
「いずれか含む(OR)」は、複数条件のうち1つでも当てはまればOKというロジックです。一方で「すべて含む(AND)」は、指定したすべての条件を満たす必要があるロジックです。
たとえば、「興味関心」というチェックボックス項目で、
- A:マーケティング
- B:営業
- C:カスタマーサポート
という選択肢があった場合、
「いずれか含む(マーケティング OR 営業)」
→ どちらか一方でも選択されていれば対象になります。
「すべて含む(マーケティング AND 営業)」
→ 両方が選択されている場合のみ対象になります。
この違いはシンプルですが、実務では意図せず条件が広がりすぎる/狭くなりすぎる原因になります。
ロジック設計における使い分けの考え方
ロジック設計において重要なのは、「何を取得したいのか」ではなく、
「取得したデータをどう使うのか」から逆算することです。
OR(いずれか含む)を使うべきケース
OR条件は、対象を広く拾いたいときに適しています。
たとえば、
- 特定テーマに関心があるユーザーを広く抽出したい
- メール配信対象を最大化したい
- 初期セグメントとしてざっくり分類したい
といったケースです。ただし、ORを多用すると、セグメントの粒度が粗くなり、後続施策(メール・営業アプローチ)の精度が下がる可能性があります。
AND(すべて含む)を使うべきケース
AND条件は、対象を絞り込みたいときに有効です。
たとえば、
- 特定領域に強い関心を持つリードを抽出したい
- 商談確度の高いユーザーを見極めたい
- スコアリングや優先度付けを行いたい
といったケースです。ただし、条件を厳しくしすぎると対象数が極端に減り、施策自体が成立しなくなるリスクもあります。
よくある失敗パターン
実務でよく見られるのが、「なんとなくORを使ってしまう」ケースです。
たとえば、チェックボックスで複数選択できる項目に対して、すべてOR条件でリストを作成すると、本来分けるべきセグメントが混ざってしまいます。
また逆に、AND条件を過剰に使うことで、「ほとんど誰も該当しないリスト」ができてしまうこともあります。
重要なのは、ロジック単体ではなく、その後の活用シナリオまで含めて設計することです。
HubSpotフォームの依存フィールドでよくある失敗
HubSpotフォームの選択項目で「その他」を選んでいただき、その他が選ばれた時に自由入力欄を設ける場合があります。
その際に、「その他」選択項目と、他の選択項目が同時に選択された際に入力欄がでない、ということが往々にして起こりえます。
例:
・選択肢A
・選択肢B
・選択肢C
・その他

→その他のみを選択した場合には自由入力欄が表示されるが、
選択肢Aとその他の2つが選択された場合、表示されない。 
CRHが推奨する設計アプローチ
CRHでは、フォームやリスト設計において、以下の流れでロジックを整理します。
まず、どのような施策(メール配信・営業アプローチ・スコアリング)に使うのかを明確にします。
次に、その施策に必要なセグメントの粒度を定義します。そのうえで、ORとANDを組み合わせて条件を設計します。
つまり、ロジックは「機能として選ぶもの」ではなく、施策実行のための設計要素として扱うという考え方です。
まとめ
「いずれか含む(OR)」と「すべて含む(AND)」は、HubSpot運用における基本的なロジックでありながら、成果に大きく影響する重要な要素です。
ORは広く拾うための条件。
ANDは絞り込むための条件。
このシンプルな違いを正しく理解し、活用シーンに応じて使い分けることが、データ活用の精度を高める第一歩になります。
HubSpotのフォーム設計は、単なる入力項目の設計ではなく、その後のマーケティング・営業活動を左右する基盤設計です。
ロジックを意識した設計を行うことで、より効果的なデータ活用が可能になります。
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