HubSpotとkintoneの連携方法

顧客情報と営業活動データを分断させない仕組みとは?

Kintone連携 (1)

HubSpotとkintoneの連携


 

kintoneは、申込・契約情報や進捗、サポート履歴など、受注後の実務データが蓄積されますが、アプリ構造が企業ごとに異なるため、営業・マーケティング側では活用しづらいことがよくあります。
その結果、せっかくのデータが施策に十分に生かされていないケースが少なくありません。

こうした課題に有効なのが、HubSpotとの連携です。
HubSpotと連携をすることで、kintoneの契約・更新情報や利用状況を営業側に戻し、ナーチャリングやアップセル、解約防止などの施策に直接つなげることができます。

下記にて詳しく解説していますので、HubSpotとの連携で効率的な営業情報を実現したいとお考えの企業様はぜひご参考ください。

HubSpot・kintone連携アプリ


HubSpotの公式 App Marketplace には、kintoneと連携できるアプリが用意されています。

「kintone – Data Sync by HubSpot」を使えば、HubSpotとkintoneのレコードを自動で同期でき、手動のデータ移行を省けます。
コンタクトや会社情報を中心に、kintoneアプリとHubSpotオブジェクト間で条件を整えることで、一部項目の双方向のデータ共有や既存データの一括同期が可能です。

なお、利用にはHubSpot側で所定の有償プラン(Operations Hubなど)が必要です。

※最新要件はApp Marketplaceの表示に従ってください。


■kintone連携アプリの注意点


✕ アプリ構造とHubSpotオブジェクトはそのまま対応しない

kintoneは業務ごとにアプリを自由に設計できる一方、その構造はHubSpotのコンタクト・会社・取引といったオブジェクト設計と一致しないことが多くあります。
顧客情報や契約情報が複数アプリに分かれている場合、そのまま連携すると情報が分断されたり、意図しない形でデータが紐づくことがあります。
どのkintoneアプリを、HubSpotのどのオブジェクトに連携するのかを事前に整理することが重要です。

 

✕ kintone特有の項目は連携用の設計が必要になる

kintoneでよく使われるルックアップ項目や関連レコードは、初期設定ではHubSpotに同期できない場合があります。
その際は、別の項目を用意するなどの調整が必要です。
また、数値・日付・ステータスなどの項目も、型や表記が揃っていないと正しく反映されない場合があります。
そのため、表示用とは別に連携専用の項目を用意するなど、kintone側の設計調整が必要になるケースがあります。

 

双方向連携では更新ルールを決めないとデータが崩れてしまう

HubSpotとkintoneを双方向で連携する場合、どちらを更新の起点にするかを決めていないと、データの上書きや不整合が起きやすくなります。
業務担当者がkintoneで更新した内容が、後からHubSpot側の自動処理で上書きされるといったケースも珍しくありません。
項目ごとに「HubSpot起点」「kintone起点」を定義しておくことが、安定した連携には欠かせません。

 

HubSpotとkintone連携アプリで利用できるデータ 

  •  

HubSpotとkintoneの連携では、同期できるデータ項目を事前に整理しておかないと、想定していたデータが使えない、設定で迷うといったケースが起こりやすくなります。特に連携アプリの設定画面ではHubSpot側の項目名で表示されるため、kintoneのどの項目に対応するのか分かりにくい点が混乱の原因になりがちです。
下記の表では、kintoneでそれぞれ設定していた項目がHubSpot側のどの項目と対応しているのか、設定時の判断にお役立ていただけるようにまとめています。

 

顧客(Contact)に関するデータ項目

 

 HubSpot  項目名(英語)   HubSpot 項目名(日本語)

kintoneで想定

される項目名

用途・補足

email

メールアドレス

メールアドレス・アドレス・メール

連携のキーになりやすい項目。

重複管理しないように注意

firstname

担当者名(名)

姓名を分けて管理している場合、

統一が必要

lastname

担当者名(姓)

kintone側が姓名一括の場合は調整が必要

phone

電話番号

電話番号・連絡先

ハイフンの有無など表記揺れに注意

jobtitle

役職

役職

テキスト項目として連携可能

lifecyclestage

ライフサイクルステージ

顧客ステータス・顧客ステージ

表記名や選択肢を含めて合わせる

必要あり

createdate

 作成日

登録日

更新の起点や入力ルールの

意思統一が必要

 

会社(Company)に関するデータ項目

 HubSpot  項目名(英語)   HubSpot 項目名(日本語)

kintoneで想定

される項目名

用途・補足

company name
(n
ame)

会社名

会社名・社名

kintone側の主キーになりやすい

company  domain name
( domain)

会社ドメイン

ドメイン

名寄せや重複判定で活用

industry 業種

業種

選択肢の値は統一する
numberofemployees 従業員数
(HubSpot 上では従業員範囲という表現)
従業員数 選択肢の設計に注意
annualrevenue

年間売上高

(HubSpot 上では年間収益という表現)

売上・売上規模 通貨や単価の統一や扱いに注意
 city 市区町村
(会社の所在地)
所在地・市区町村 住所系の項目は分割で管理される
createdate 作成日 登録日 情報を登録した日は自動生成される

 

取引(Deal)に関するデータ項目

 HubSpot  項目名(英語)   HubSpot 項目名(日本語)

kintoneで想定

される項目名

用途・補足
dealname

取引名

取引名・案件名

kintone側の案件管理と対応

dealstage

取引ステージ

進捗ステータス

ステージの選択肢管理が必要

amount 金額

契約額・金額

通貨の単位に注意
pipeline パイプライン
(取引パイプライン)
案件種別

kintone側に概念がない場合は

補助項目で対応

closedate クローズ日
(成約日もしくは失注日)
成約日・失注日 クローズの定義を固めることが必要
createdate  作成日 作成日・登録日 自動生成項目

 

こちらの表を参考に主要データに対応した項目を整理することで、対応する項目の取り違えや設定漏れを防ぎやすくなります。
実際の運用では、自社の管理ルールや業務フローに合わせて、連携対象の取捨選択や項目設計の見直しを行うことが重要です。本表を基準に、自社に適した連携設計を検討してみてください。

 

 

連携アプリの設定方法

 

kintone-HubSpot向けプロジェクト管理アプリ-HubSpot-01-27-2026_05_15_PM

 

 

 

HubSpot App Marketplaceにアクセス: まず、こちらのHubSpot App Marketplaceのkintoneのページにアクセスします。
アプリのインストール: 画面左の「サインインしてインストール」を選択します。
アカウントの認証: 画面の指示に従ってHubSpotアカウントとkintoneアカウントを認証させます。
同期設定のカスタマイズ:認証完了すると、同期するデータの項目(顧客情報など)と個別のデータ項目を設定します。
kintone-douki-1
各項目について、一方向同期(HubSpotからkintone、kintoneからHubSpot)、双方向同期など、連携の方向性の設定が可能なので、希望する同期設定をします。

 

アプリ以外での連携の仕方 


より柔軟にHubSpotとkintoneをつなぐ方法としては、以下が検討の対象になります。


①iPaaS(自動化ツール)でワークフローを組む方法
②APIを用いて独自に連携する方法

kintoneはWebhookで外部にイベント通知ができ、Zapierのような連携サービスでも受け取れるため、更新通知を起点とした自動処理を設計できます。
それぞれの連携方法について、詳しくご紹介します。

 

  • ①自動化ツール(iPaas)による連携

    一つ目は、ZapierなどのiPaaS(Integration Platform as a Service)を活用する方法です。
    iPaaSを活用すると、kintoneのアプリに格納されているレコード項目(顧客・案件・契約など、自社運用で定義している情報)を起点に、HubSpot側のコンタクト/会社/取引などへ反映する連携フローを組むことができます。
    kintoneとの連携では、内部的にAPIやWebhookなどの仕組みが利用されるため、連携対象項目の整理や設計を事前に行うことで、設定と運用がスムーズになります

 

連携範囲:
・顧客情報(担当者・会社情報)

・案件、進捗情報

・契約、契約更新データ

・利用履歴

・顧客対応履歴

・カスタム項目 など


※連携できる範囲は、利用する連携サービス・設計(オブジェクト/項目)により異なります。
業務要件に応じて、必要な項目を選択して連携することが可能です。

HubSpotはZapierなどの外部連携ツールとの連携方法を、公式ナレッジベースで紹介しています。
HubSpotナレッジベース参照


 

②APIによる連携

より高度な連携や大規模運用を想定する場合は、HubSpotおよびkintoneが提供するAPIを利用した独自連携の構築も選択肢となりえます。
API連携では、業務フローやデータ構造に完全に最適化した仕組みを構築できる反面、開発・保守コストが発生します。
そのため、専任エンジニアや外部パートナーと連携した設計が前提となります。

  •  
  • 連携について設計する際は、先に挙げた表を参考にデータ構造を対応させる必要があります。

 

連携の設計ポイント
ID同期:HubSpotにkintone用のカスタムプロパティ(例:kintone_record_id)を追加し、両者のレコードを紐付ける。
名寄せ基準:コンタクトはメールアドレス、会社はドメインなどを主キーとして、重複登録を防ぐ設計にする。
項目の整合性:金額・日付・選択肢などの形式を事前に統一し、kintoneとHubSpot間でズレが出ないようにする。
ステータス連携:kintoneの案件ステータスとHubSpotのdealstageを対応付け、変換ルールをあらかじめ定義する。
更新トリガー:kintoneのレコード登録・更新を起点にWebhook等で通知し、HubSpot APIでデータを作成・更新する。
       必要に応じて、HubSpot側の更新をkintoneに反映する双方向連携も検討する。

連携についての詳細は下記のドキュメントをご参考頂くとより詳細な実装が実現可能です。

 

■参考ドキュメント
HubSpot APIガイド
取引/コンタクト/会社の各CRM APIの関連付けの方法が説明されています。

kintone API ガイド
REST API / Webhook / 認証の方法が説明されています。



 

HubSpotとkintoneの連携で実現できるマーケティング施策


 

HubSpotとkintoneを連携することで、kintoneに蓄積された顧客情報や案件情報、契約・更新データ、対応履歴などをHubSpot上でも確認・活用できるようになります。
営業や受注後のデータをマーケティングと組み合わせることで、顧客フェーズに応じた施策設計が可能になります。
さらに、kintoneの進捗や契約状況を起点に、HubSpotでのメール配信やフォローを自動化することで、部門を横断したデータ活用を実現できます。

連携によって実現できるマーケティングは下記3つです。

 

1

顧客別に最適なアプローチ

kintoneで管理している案件進捗や契約状況をもとに、HubSpot上で顧客の検討フェーズを可視化に繋がります。

初回接触後のフォローや提案後の追客など、状況に応じて最適化でき、営業とマーケティングの連携強化に役立ちます。

2

データに基づくセグメント配信

kintoneの契約情報や利用状況を連携させることで、顧客属性や取引状況に応じたセグメント配信が可能になります。

業種別や更新時期別のリストを自動生成でき、属人管理を減らしながら配信精度を高められます。

3

更新を起点とした施策自動化

kintoneのレコード更新やステータス変更を起点に、HubSpotでの通知や配信、タスク作成を自動化できます。

契約時の案内や更新前のリマインドなどを自動化することで、属人化を防ぎ、安定した運用体制を構築できます。

HubSpotに取り込んだkintoneの顧客情報や案件情報、契約・更新データ、対応履歴などを活用し、進捗やステータスをトリガーとすることで、さまざまなマーケティング施策を実行できます。
ここまでご紹介した内容を参考に、自社の業務フローに合わせた活用を検討してみてください。

また、クリエイティブホープが提供する「もっとHOT見込リスト+」では、データ設計から顧客分析、施策の実装支援までを一貫してサポートしています。
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