先日、友人と「どこか旅行に行こう」という話になった。
友人は私にこう言った。
「どこでもいいから、何か面白い場所を提案してよ」
そう言われて、私は少し困ってしまった。 京都、北海道、沖縄。有名な観光地はいくらでもある。
しかし、選択肢が広すぎると、人間の頭はフリーズする。 結局、どこかで見たことのあるような、ありきたりなプランしか思い浮かばない。
そこで私は、友人に一つ問いを投げかけた。
「今回の旅で、一番味わいたい感情はどんなもの?」
友人は少し考えて、こう答えた。
「日々の仕事の喧騒を忘れて、スマホも見ずに、ただ静かに本を読みたい」
その瞬間、私の頭の中に、それまで思い浮かばなかったユニークなアイデアが次々と湧いてきた。
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山奥にある、電気の通っていないランプの宿
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蔵書が数千冊ある、泊まれる静かな図書館
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携帯の電波が入らない、離島の古民家
行き先(前提)をシャープに絞ったことで、逆にアイデアの幅が広がり、提案の精度がグッと上がったのだ。
この旅行のやり取りを振り返りながら、私は思った。 ビジネスにおける「要件定義」も、これと全く同じだな、と。
私たちは仕事の現場で、よくこんな指示を出す。
「今度の新商品、何か面白いアイデアを出してくれ」 「次のマーケティング施策、自由な発想で考えてみて」
一見、自由に考えられる優しい指示のように思える。 しかし、これは「どこでもいいから面白い旅行先を考えて」と言っているのと同じだ。
素材や自由度だけを渡されても、考える基準がない。 それでは、出てくるアイデアの幅は狭くなり、精度も低くなってしまう。
本当に成果を左右するのは、その前段階にある「要件定義」という思考のプロセスだ。
多くの人が勘違いしがちだが、要件定義とは「可能性を狭める退屈な作業」ではない。 むしろ、人間のクリエイティビティを限界まで解放するための「器」を作る作業だ。
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誰の、どんな課題を、なぜ解決するのか
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今回のプロジェクトで、絶対に譲れない「北極星」はどこか
ここが美しく明確に定義されて初めて、脳は驚くほど動き出す。
目的という街道(流れ)がはっきりすれば、それを実現するための切り口が次々と見えてくる。
「その要件を満たすなら、あえてこの機能を削るのが面白いのではないか」 「このターゲットなら、SNSではなく手紙で届けるアプローチが刺さるかもしれない」
前提を絞り込むからこそ、ジャンプ力の高い、尖ったアイデアが生まれる。 逆に、ゴールが曖昧なままどれだけブレインストーミングを重ねても、誰もが納得するような「無難でつまらない着地点」に落ち着いてしまう。
立派な組織図や事業計画という「地図」を綺麗に描くことばかりに囚われてはいけない。 今、そのプロジェクトが解決しようとしている「実態」を正しく診察し、要件として言葉に落とし込むこと。
それこそが、アイデアの精度を爆発的に高める唯一の方法なのだ。
優れた要件定義は、クリエイティビティを狭めるのではなく「解放」する。
もし今、チームから面白い企画が出ずに煮詰まっているなら。 あるいは、自分のアイデアの引き出しが空っぽに思えて悩んでいるなら。
必要なのは、発想のセンスを磨くことではない。 「何のために、これを行うのか」という目的の定義に、もう一度立ち返ることかもしれない。
きゅうりを切る前に、何を作りたいのかを決めるように。 旅に出る前に、どんな時間を過ごしたいのかを確かめるように。
一歩立ち止まって、前提を問い直してみる。 それだけで、明日からの歩みが少し軽くなるはずだ。
日々、アップデート。
自分の歩幅で、進んでいこう。
クリエイティブホープ 藤井
クリエイティブホープは、お客様のビジネスモデルや業界特性を踏まえ、実践的かつ効率的で生産性の高いソリューションを提供してまいります。
労働人口の変化やAI・デジタル技術の進化に伴い、「働く」という概念の再定義が求められる時代となっています。私たちは、そうした時代の変化に対応し、新たな業務スタイルへとシフトする転換期にあります。 また、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、事業推進や業務サイクルの高度化・複雑化に加え、最適な人材確保や体制維持に悩む企業が増えています。 クリエイティブホープは、変化の激しい環境の中で、パートナーカンパニーとして次の4つのチャレンジを誓います。
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お客様の事業環境を深く理解し、二人三脚で共創すること。
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ビジネス視点・顧客視点で課題を捉え、選択肢を提示すること。
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より高いレバレッジを生む、ワクワクする戦略を実行・検証すること。
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新たな可能性を追求し、クリエイティブな発想で提案を行うこと。
私たちは、これまで培ってきたコンサルティング、デジタルマーケティング、クリエイティブ、システム・アプリ開発のノウハウを活かし、チームとして新たな挑戦を続けます。そして、最新のデジタルテクノロジーを活用したソリューションや業務支援・プロダクトを通じ、社会に貢献できる事業創造に積極的に取り組んでまいります。 お客様の事業発展により一層貢献できるよう努めてまいりますので、引き続きご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。