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コミュニティマーケティングとは?成功ポイントや運用方法を解説【2024年最新版】


これまで従来の宣伝方法といえば、テレビCMやラジオCM、雑誌広告やDM、店頭でのプロモーションなど企業からの一方通行の宣伝が基本でした。これに対し、今の時代は、従来の方法とは真逆と位置づけられる、双方向のコミュニケーションを行う「コミュニティマーケティング」という手法が注目されてきています

コミュニティマーケティングとはどのような手法で、どのようなメリットがあるのか、実際の成功事例や導入ポイントを解説します。

 

1.コミュニティマーケティングとは

コミュニティマーケティングとは既存顧客を中心としたコミュニティを作ることで、ブランド(自社商品)へのロイヤルティを高めることを狙うマーケティング手法です。

従来のマーケティング手法は、テレビCMなど不特定多数への発信や、WEB広告によるターゲティングなど、あくまで「新規獲得」に重点を置くものが主流でした。

これに対して現在、既存顧客のLTVを伸ばし、既存顧客を起点に売上を上げるマーケティングが注目されています。(ご存知の通り、少子高齢化による国内市場縮小を受け、顧客単価アップが必要とされていることが背景です。)

コミュニティマーケティングもその潮流のひとつです。特に、すでに自社や商品のファンである顧客や興味を持って集まってきた人に直接アプローチを実施する点で、既存顧客との接点が特に深い施策だと言えるでしょう。

 

2. コミュニティマーケティングが注目される理由

ではなぜ今、「コミュニティマーケティング」が注目されているか詳しく説明します。

コミュニティマーケティングが注目される3つの理由があります。①個人の発信力が増大している②サブスクリプションモデルの台頭③サービスのパーソナライズの流行です。_invy

2-1.個人の発信力の増大

これまでは、テレビCMが流行れば商品が売れることや新聞広告を出せば注文が一気に増えるなどのマーケティングが成り立っていました。ですが、今の時代はテレビを見ない、持たない若者も多く、新聞をとっていない家庭も多いです。つまり、以前からあるマスメディアに限界が生じています。

一方でSNSの台頭・一般化により、個人による発信力が大きな影響力を持つようになりました。UGCの質や拡散性の誘発が施策として重要性を増すとともに、インフルエンサーやアンバサダーなど特に発信力の強い個人が注目されています。

このような文脈の中で、特に自社への愛着度の高い一般顧客と直接コミュニケーションを取るコミュニティマーケティングの注目が高まっているのです。

 

2-2.サブスクリプションモデルへの移行

以前にも雑誌の定期購入や牛乳などの宅配、通販を中心にした定期購入のサービスはありました。
しかし近年は商品だけでなく、サービスにも定期購入や継続的な定額利用のシステムが浸透しています。また先ほど述べたように、ユーザへの提供形態自体はサブスクリプションになっていなくとも、F2、F3転換を狙うなど、LTVベースでの成果拡大が重要度を増しています。
サービスがサブスクリプションモデルへ移行してきたことで、継続購入してもらうために、顧客ロイヤルティがますます重要になっています
顧客の声や満足ポイントを把握する手段として、コミュニティマーケティングを行う企業が増えています。

2-3.サービスの「パーソナライズ」化の潮流

マスマーケティングの手法では「誰(who)に、何(what)を、どう(how)、伝えるか」が重要です。テレビやラジオ、雑誌や新聞といった手段の特徴から、特定の誰かではなく、商品やサービスを買ってほしいターゲット層という多数のパイを相手にしなくてはなりません。ターゲット層の中にはまったく興味を持たない人、関係ない人もおり、購買や利用に至る人は極わずかです。

これに対して、コミュニティマーケティングでは、必ず「who」からスタートします。ここでいう誰は、ターゲットの「層」ではなく具体的な「個人」です。こんな人がこんな商品を使う、というより具体的なイメージモデルをターゲットにし、その顧客に適宜直接コミュニケーションを取ることができるので、よりパーソナライズ化されたサービスを顧客に提供できます。

 

3. コミュニティマーケティングをなぜ今行うべきか

現在でもテレビCMを流すことや新聞広告、新聞折り込みチラシなどを行っている企業はありますが、なぜ、今、コミュニティマーケティングを行うべきなのでしょうか。

3-1.顧客の生の声を聞き、サービス改善のきっかけにできる

コミュニティマーケティングでは、ユーザーの声を元にサービスの改善につなげることや商品開発を行うことで、さらにファンが作れ、利用拡大や売上増大につなげることが可能です。
例えば改善点の洗い出しには、実際に現在の商品やサービスを使ってくれているコミュニティが有効に働きます。
使いにくさや不満があれば、顧客離れが起きますが、その声を拾いあげようとする姿勢に対して、顧客が支持してくれます。
実際に改善されれば継続利用につながり、安定成長につなげることが可能です。
大々的なクレームが入る前に、改善を行うことや使いにくさを訴える顧客などのサポートも行えるため、工数削減につながるのもメリットです。

商品開発では、現在自社の商品やサービス利用している人だけでなく、今後ターゲットにしたい層からの意見の吸い上げもできます。
若い世代の意見を反映した商品を作りたい際は、直接意見が聞けるので、効率的であり、実際に買ってもらえる無駄のない商品が作れます。

 

3-2.ロイヤル顧客を育成し、顧客のLTVを最大化できる

ロイヤル顧客とは自社やブランド、商品やサービスのコアなファンのことです。よほどのことがなければ、競合他社や新たなブランドには流れず、むしろ友達や家族に積極的に勧めてくれます。今の時代ならSNSやブログなどを通じて、企業が頼んでいなくても宣伝してくれるような企業にとってありがたい顧客です。商材への思い入れが強く、ときに厳しい意見を言うこともありますが、それはより良い商品を得て、これからも利用し続けたいという想いからです。(企業専属のアンバサダーのような存在です。)

ロイヤル顧客が増えれば、企業の売上も安定し、より拡大していくことが期待できます。そのため、コミュニティ内でのやりとりを通じてロイヤル化を図ることが出来るコミュニティマーケティングは重要です。

ロイヤルティを考える際に特に重要な指標のひとつがLTVです。
LTVとは顧客から生涯にわたって得られる利益のことを意味します。そのためロイヤル顧客を増やし、継続的に購入をし続けてくれるLTV最大化を図ることが求められています。
特に、ロイヤルティの高いユーザには新規顧客のような値引・インセンティブでの誘引材料を用いる必要が無いため、集客コストの削減にも繋がるでしょう。

 

3-3.ユーザ同士の横の繋がりを作り、離脱を避けつつサポート工数を削減できる

コミュニティマーケティングの場合、ユーザ同士の繋がりも醸成することができます。
一度コミュニティに参加することで帰属意識が芽生え、サービスの解約・離脱率を削減することができるでしょう。

もちろんコミュニティのなかでもアクティブに発信するユーザ割合は2割など低い場合もあります。一方で、顧客発信でサービスの有効な使用方法や問題解決が自発的に行われることで、そこまで活発に発信しない顧客はユーザ目線でのFAQ/質問の機会の享受をし、自ら問題解決ができるようになります。当然ながら企業も、顧客同士でサービスの使用方法を広め合ってくれるので、サポート窓口の工数を削減できるというメリットを得ることが出来ます。

 

3-4.リファラル(紹介)による新規獲得につながる

リファラルとは紹介や推薦という意味です。
コミュニティマーケティングを行うことで、ユーザー間のコミュニケーションが活発になり、サービスへのロイヤルティが高まると、その商品やサービスを周囲に紹介したいという動機付けに繋がります。
特に今はSNSの時代ですから、シェア機能や「いいね!」などを通じて、拡散するスピードも速く、量も多く、日本にとどまらず世界の顧客も取り込めます。

企業が直接売り込むよりも、商品のファンが周囲に紹介するほうが魅力が伝わりやすく、信ぴょう性があるので購買につながりやすいです。さらに、そのファンがマイクロインフルエンサーなど影響力のある人物であれば、その人のファンが買ってくれることにつながります。

 

4. コミュニティマーケティングの成功事例

4-1.Airbnb

Airbnbは民泊を運営するホストと、民泊を利用したいユーザーが直接やりとりするプラットフォームを提供しています。
そのAirbnbが設けたAirbnbコミュニティセンターは、ホスト同士でコミュニケーションが取れる場所です。
民泊のホストは素人が多く、不安なことも多いです。それを先輩ホストやうまくいっているホストに相談することや情報を交換し合えることで、お互いの民泊運営に反映させることができます。
コミュニティセンターでのやりとりがノウハウとして蓄積され、より良い運営ができるようになれば、Airbnbを使って民泊に泊まりたいユーザーも増え、リピーターを増やすことも可能です。またホスト同士で問題が解決できれば、問い合わせ窓口が混雑して、ホストのサポートにかける時間やコストを軽減できます。

>>参考記事:Airbnb

 

4-2.無印良品:IDEA PARK

無印良品のIDEA PARKは、オンラインショップなどとは異なり、商品の開発や改良の意見を書き込んでもらうことに特化しています。自分の意見が商品・サービスに取り入れられることで参加意識を醸成できる内容です。
また、「お客様の声から作りました」「お客様の意見で改善しました」というPRは、消費者の心に刺さります。「同じ立場の消費者が開発したならいいに違いない」「自分も思っていた点が改善されて嬉しい」と購入することやリピーターが増えることにつながるのです。

>>参考記事:IDEA PARK

 

4-3.カゴメ:食の楽しい!発見コミュニティ

カゴメ製品を使ったオリジナルのレシピや写真の投稿、カゴメ製品のレビューの投稿や投票、トマトを育てている方の交流の場や成長記録の投稿などが行えるファンサイトです。
コミュニティに参加して日々投稿している人や交流し合っている人たちは、よほどのことがない限り、カゴメ製品を買い続け、新たなレシピの投稿やレビューをし続けるはずです。カゴメのように他商品への離脱リスクが常にある商材でも、ロイヤル顧客の育成や帰属意識の醸成は重要なのです。

>>参考記事:カゴメ

 

4-4.コメダ珈琲:さんかく屋根の下

コーヒーチェーン店は競合が多いですが、それぞれ「このコーヒーチェーンが好き」というファンがついているものです。コメダ珈琲も根強いファンが多いお店の一つです。そんなファンが集まれるサイトが「さんかく屋根の下」です。
「さんかく屋根の下」ではファン同士のコミュニケーションを、コンテスト、オンラインイベント、新商品への投票を通じて行うほか、サイト利用者向けの特別な情報やコメダ珈琲により親しんでもらうための情報などが公開されています。
リピート率/LTV拡大を図りつつ、実際にコメダ珈琲を好きなファンの方に楽しんでもらうコンテンツが用意されています。

>>参考記事:コメダ珈琲

 

5.コミュニティマーケティング実践で考えるべきこと

5-1.コミュニティの企画・設計

コミュニティ設計では、まずコミュニティの目的を定めます
商品やサービスのリピーター獲得なのか、商品開発や改善なのか、ロイヤル顧客づくりなのかといったものです。

続いてその目的を達成するための具体的な施策の方針として、自社に即したターゲットとコンセプトを決めましょう。
コミュニティに集めたい顧客像を策定し、柱となるコミュニケーションコンセプトを決めます。このコンセプトに基づき、ターゲット顧客がよりロイヤルティを高めてくれそうなコンテンツや仕組みを検討します。

 

5-2.コミュニティツールの選定

続いて独自のコミュニティサイトを作成するか、既存のSNSを使用するか、その他の方法を使うか、などを決めましょう。

既存のSNSはすでにプラットフォームが形成されているので、立ち上げまでのスピードが速く、低コストで行えますコミュニティ参加者だけでなく、ほかのユーザーにもやりとりが見えるのが一般的です。また拡散効果が高く、バズるとメディアで取り上げられる機会も増えており、相乗効果も期待できます。

独自のコミュニティサイトは会員登録制で、ログインして利用する形態が一般的です。よりコアなファンが集まり、会員制なことで特別感も生まれ、顧客満足度も高めることができます。サイトの立ち上げに費用や期間はかかりますが、より濃密なコミュニケーションが可能です。

昨今ではコミュニティ形成のためのプラットフォームも徐々に増えているため、そのようなプラットフォームを活用するのも1つの手でしょう。

5-3.運用方針・プランの決定

運用にあたって、コミュニティに参加する目標人数などのKPIを決定し、そのKPI達成に向けて方針やプランを作成することが重要です。
特にコミュニティマーケティングは腰を据えて長期的に運用していくことが大切ですので、人材配置やフェーズなど、中長期を見据えたプランを立てることが大切です。

とはいえスピードを重視し、最初から作り込みすぎない決断も重要です。ポイントは、参加者の生の交流を通じてコミュニティを「育成」していくことです。なぜコミュニティに参加してくれたのか、なぜファンになったのか、などの理由を解明しつつ、適宜柔軟に目標やコンセプトを変えながらPDCAを回すことが重要です。

 

6. まとめ

コミュニティマーケティングは、これからの時代に必要となるマーケティング手法です。特に昨今は、既存顧客を起点にしたマーケティング手法が台頭しつつあります。

コミュニティ形成はそう簡単な施策ではなく、腰を据えて取り組む必要があります。また、そもそも自社のロイヤル顧客像がわかっていなければ走り出しにくい施策でもあります。ですのでまずは、ロイヤル顧客が誰かを特定し、その顧客を深掘りするところから始めても良いでしょう。例えばリファラルマーケティングの施策を実施し、特に紹介してくれている顧客が誰かを特定するなどの方法がクイックかつ有効です。

もしコミュニティマーケティング開始の第一歩としてリファラルマーケティングをご検討される場合、リファラルマーケティングご支援サービスinvy(インビー)にお気軽にご相談ください。

もし「そもそも、リファラルって何?」という方がいらっしゃる場合、「リファラルマーケティングとは? 30の成功ポイントと13の成功事例」の記事も併せてご覧ください

 

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