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店舗ビジネスにおける紹介営業のポイントは?プロポーション作りに特化した株式会社ダイアナ研鑽会レポート

正村絢佳

紹介営業とは、既存顧客やパートナーを通じて新規顧客を紹介してもらうマーケティング手法です。
信頼関係をベースにしているため、質の高いリードを効率的に獲得できるのが特徴です。「そんなの当たり前だ!」と思われる方もいるかもしれません。しかしながら、さまざまな企業の紹介営業データを見ると、紹介営業は減少傾向にあるのです。
つまり、紹介は効率的に新規顧客の獲得ができる手段であると分かってはいるものの、行動に移せていない企業が多いということです。

では、このような状態に至った背景にはどのような要因があるのでしょうか?

この記事では、すでにアンバサダー制度を取り入れた紹介キャンペーンを実施している株式会社ダイアナ様の研鑽会の当日の様子や講演内容とともに、紹介営業が活用されていない要因について詳しく解説していきます。

1.株式会社ダイアナ様の研鑽会

1-1 イベント概要

「株式会社ダイアナ研鑽会」講演前の会場の様子。

                                  「株式会社ダイアナ研鑽会」当日の会場の様子

2024年6月17日(月)に株式会社ダイアナさん主催の経営者研鑽会が開催されました。

当日は、会場では約450名、オンラインの参加も加えると、合計約800名と大勢の方が参加されました。

研鑽会では、戦略発表、表彰式、外部講師のセミナー、コンプラ研修など、多岐にわたるプログラムが行われ、ダイアナサロンを経営するオーナーや社員の熱量を感じられるイベントとなりました。

弊社invy事業部責任者である藤井も外部講師として登壇し、ビジネスにおける「紹介の重要性」について解説を行いました。

戦略発表や表彰式で高まった参加者の熱量に飲まれ、藤井も珍しく少し緊張していた様子でしたが、今回の講演は、参加者たちにとって有意義な時間となり、多くの方々が紹介営業の価値とその実践方法について新たな視点を得る機会となったことをうれしく思います。

株式会社ダイアナは、
「美しくなる人生。」というビジネスコンセプトのもと、プロポーションづくりの総合コンサルティング企業として、トータルな女性美を追求し続けてきた企業です。
全国約730店舗を所有し、これまで95万人もの女性の美をサポートしてきました。
引用元:株式会社ダイアナ|ビジネスコンセプト

 

1-2 講演中の様子

講演中の様子

                                             講演中の様子

ダイアナ様はすでにアンバサダー制度を用いた紹介キャンペーンを各店舗で実施しています。
今回は紹介キャンペーンを用いてさらに店舗ごとのアンバサダーを集めたい、そしてさらにダイアナを使用する輪広げたいという思いから、オーナーや社員の「お友達紹介」に関する知識やスキルの向上を目的に、今回の研鑽会をお声がけをいただきました。

今回の講演は、ビジネスにおける「紹介の重要性」というテーマのもと、

1.「リファラルが求められる背景」
2.「最近の顧客の紹介行動」

3.「営業現場における紹介」
4.「紹介のもたらす事業効果」

の4部構成で、ビジネスにおける紹介の大切さについてお話をしました。(こちらの内容は後ほど詳しく解説いたします。)

講演が始まると、皆さんお手持ちのスマートフォンやタブレットでスライドの写真を撮影したり、メモ帳に重要なポイントを書き込んだりと、かなり前のめりでお話を聞かれておりました。

その中でも特に、「営業現場における紹介」の説明に対して積極的にメモを取っていた方が多かった印象です

すでに紹介キャンペーンを実施しているダイアナ様だからこそ、経営層や現場のスタッフの方は、紹介の活用に対する関心が高く、どのようにして既存のキャンペーンの運用フローを改善していくか、について真剣に取り組まれていることが見て取れました。

そんな、研鑽会の当日の様子をもとに、アンバサダー制度や紹介営業について詳しく解説していきます。

 

1-3 アンバサダー制度とは?ダイアナ様の事例をもとに解説!

さっそく、ダイアナ様の事例とともにアンバサダー制度について解説をします。

アンバサダー制度とは、ブランドや商品を積極的に応援する熱心なファンをアンバサダーとして認定し、その口コミやレビューを通じて広めるマーケティング手法です。アンバサダーは信頼性の高い広告塔となり、ブランドの認知度と信頼性を高めます。

よく、インフルエンサーマーケティングとの違いについてお問い合わせをいただくことがありますが、インフルエンサーとは異なり、アンバサダーはブランドの忠実なファンであり、企業が依頼せずとも自然に推奨するため信頼性が高く長期的な関係を築けます。アンバサダーによる口コミは新規顧客の獲得や既存顧客のロイヤルティ向上、マーケティングコストの削減に効果的です。

また、アンバサダー制度はリファラルマーケティングとの相性がよく、信頼性の高いクチコミやレビューを通して、リピート顧客の増加やコスト削減などのマーケティング効果が期待できます。友人紹介という信頼性のある商品紹介が顧客との関係性を築き、一定回数以上紹介を起こしてくれたお客様に「アンバサダー」として声をかけたり、モニター等になっていただく方法などを通して、新たなアンバサダーの発見も可能になります。

ダイアナ様は、そんなアンバサダー制度の信頼性という特徴を利用し、会員ごとに与えられるダイアナコードで紹介者を把握し、被紹介者の契約金額に合わせてポイントバックがされるという紹介プログラムを実施しています。プロポーションづくりという、始めるのになかなか一歩踏み出せないという方たちを対象に、信頼性のあるアンバサダーのクチコミが最後の一押しとなるキャンペーンとなっています。

>>【2024年 最新!】アンバサダーマーケティングとは?実践ポイントと事例をわかりやすく解説!

 

2.紹介の重要性とその活用方法

リファラルマーケティングの一部である紹介キャンペーンは、顧客が商品やサービスを親しい人に紹介をすることで、その商品の価値を広げていくマーケティング手法です。

ここでは、当日の講演でお話ししたリファラルマーケティングの重要性に加え、特にダイアナ様が興味を持って聞いていた「店舗ビジネスにおける営業現場での紹介の活用方法」について詳しく解説します。

 

2-1 リファラルマーケが求められる背景

リファラルマーケティングが求められる背景には、消費者行動や市場環境の変化があげられます。

消費者にとって情報量・選択肢が多く、商品選びが困難な現代において、差別性のない多くの選択肢の中から1つのものを選ぶという行動が生活者にとって負担となりつつあります。
なぜなら、価格や機能だけでは多種多様なプロダクトの差別化が難しくなっており、ユーザーが他社の商品との差別性を感じるのは商品を利用するなかで成功体験ができたタイミングとなっているからです。

「ダイアナ研鑽会」投影資料p13_感動のポイントは時代とともに変わっている。

                                       時代とともに変化する感動ポイント

そこで、近年人々が商品購入の際に参考にするのが「クチコミ」です。
昨今、ユーザーが最も商品の差別性を感じやすいポイントである成功体験は、実際に商品を利用したユーザーの声である「クチコミ」から得ることができます。クチコミは商品を検討しているユーザーにとって最も参考になり、商品の購入を後押ししてくれる役割を持っています。
また、ユーザーは広告よりも、信頼できる人からの意見を重視する傾向があります。友人や家族が実際に使って良かったと薦める商品やサービスは、自然と信頼できるものだと感じられます。
ある調査の、2人に一人が「友人からの紹介」であるというデータからも分かるように、「紹介」というコミュニケーションは私たちが知らない間に日常的に生じているのです。

2人に1人が「友人からの紹介」

                                  顧客の2人に1人が友人からの紹介

このように、リファラルマーケティング(クチコミ)は、現代の消費者が直面する情報過多の問題を解消し、信頼できる情報源を提供する手法として非常に重要な役割を担っています。

 

2-2 紹介がもたらす事業効果

紹介がもたらす事業効果は、

 

(新規顧客数+既存顧客数)×紹介率×受注率×顧客単価・LTV

 

によって計算することができます。

紹介を通じて新規顧客を獲得することで、広告費用を削減し、効率的なマーケティング活動が可能となります。また、紹介によって獲得された顧客は、既存顧客と同様に高いロイヤルティを持つ傾向があり、リピート購入や長期的な利用が期待できます。

リファラルマーケティングを継続することで、顧客の紹介活動は企業のブランド認知度を高め、長期的な事業成長に貢献します​​ 。

 

3.営業現場での紹介の活用方法

営業現場での紹介に限らず、紹介キャンペーンの運用にあたって、顧客の紹介行動や失敗する要因を理解する必要があります。これを知ることで、成果につながりやすい運用に繋がります。

3-1 最近の顧客の紹介行動

まず、顧客の紹介行動について解説します。

新たなサービス・プロダクトの浸透過程を示したイノベーター理論を、弊社独自の紹介行動指標を定めた調査によると、新しい情報に敏感な「イノベータ」「アーリーアダプタ」タイプが最も紹介行動を起こしやすく、紹介されたらその情報を受け入れる傾向があります。 
つまり、紹介行動の数は、「ユーザーの情報感度の高さ」によって変化します。

 

紹介×イノベータ理論

他にも、性別コミュニケーションタイプによっても紹介行動は変化していきます。

 

また、顧客が紹介するタイミングにも2つのポイントがあります。

①紹介するのは「購入してすぐ」

新しい商品を購入した直後は、その商品に対する興奮や満足度がもっとも高まってる時期です。購入後すぐに紹介プログラムを案内することで、顧客の紹介行動を促進することができます。

 

②何度も「紹介」する

調査によると、紹介者経験の6割以上は同一商材を複数人に紹介しています。なので、キャンペーンを設計する際は複数回の紹介を想定することが重要です。

紹介者の紹介行動

 

以上のことから、紹介キャンペーンを始めるうえで大事なのは、自社のユーザーの顧客行動を理解したキャンペーンを設計すること、そして、キャンペーン開始後は購入してから期間を開けずにキャンペーンの案内を行うこと複数回の紹介を想定したキャンペーン設計をすることが成功のポイントとなります。


↓イノベータ理論と紹介の関係性について詳しく知りたい方はこちら↓
ダウンロードする>>

3-2 営業現場における紹介

では、営業現場において、紹介はどのように活用できるのでしょうか。

はじめにもお話した通り、さまざまな企業の紹介営業データを見ると、紹介営業数は減少傾向にあります。また、店舗やスタッフによって紹介数に差が生じており、せっかく紹介制度を作っていても成果が出ない可能性が高いです。

これには2つの要因が存在します。

要因①:紹介制度の告知が足りていない

告知が不足している場合、告知をするスタッフの方の心理的障害が生じているかもしれません。
以下のような課題が隠れている場合があります。

・業務が忙しいからと紹介は後回しという「面倒」な感情
・このお客様には告知する必要はなさそうと紹介に「慎重」に
・営業っぽい?嫌われるかも…と「遠慮」する

この3つの障壁を取り払い、まずはスタッフが能動的に告知できるような状態にすることが大切になります。

 

要因②:売り方の考え方のシフト

各企業はこれまでユーザーに買ってもらうまでが勝負だった「売り切りスタイル」から、ユーザーに買い続けてもらうことを重視する「関係構築スタイル」へとシフトしています。
これにより、現場スタッフの立ち位置も「商品を売る人」から「商品に一番詳しい人・相談できる人」へ変わりつつあります。
スタッフが商品について詳しく、信頼できる相談相手であると感じることで、ユーザーはそのスタッフのアドバイスを信頼し、他の人にも同様の信頼を持って商品の紹介につながります。また、店舗スタッフのスタンスは様々です。自社の店舗スタッフが顧客にとってどんな存在なのかを改めて考えて、ユーザーとのコミュニケーションスタイルを決定する必要もあります。

                                                   店舗スタッフのスタンス

 

3-3 紹介営業を成功させるためには?

顧客の紹介行動の理解や紹介の告知における、営業・スタッフの心理的障壁の除去、そして、「関係構築スタイル」への売り方のシフトの3点を踏まえ、紹介営業を成功させるポイントは「紹介を仕組化」することです。

紹介マーケティングでは、認知・実施・効果測定の仕組みをそろえることで初めて「仕組化」できているといえます。

特に”認知”の段階は非常に重要です。なぜなら、キャンペーンを認知してもらえないと、そもそも紹介は起こりません。店舗ビジネスにおいて負担になりえそうな繁忙期の告知や紙でのキャンペーンの管理も、仕組化&デジタル化をすることによって、心理的負担を減らすことができ、スタッフは、告知に力を入れることが可能になります。

日々の業務にまぎれて「面倒」にならないための仕組化作りをすることが必要なのです。

                                              トークマニュアル化の例

紹介キャンペーンを運用しているが、なかなか成果が出ない人は告知数や告知方法、運用方法の見直しを行いましょう。

 

4.まとめ

ここまで、ダイアナ様の研鑽会の様子を踏まえ、紹介の重要性や営業現場で紹介の活用方法について解説を行いました。
改めて、今回の研鑽会を通じて、多くの方に紹介の重要性、有効性について再認識していただける機会となったことをうれしく思います。

紹介営業を活用することによって、時間のかかる新規顧客との商談や成約を効率的に勝ち取ることができます。

紹介キャンペーンを行う際には3つのポイントを意識して運用を行うことが必要です。

①顧客の紹介行動の理解
②紹介の告知における、営業・スタッフの心理的障壁の除去
③紹介キャンペーンの仕組化

invyでは、これまで多種多様なクライアントの紹介を成功させてきたノウハウを用いて、紹介コミュニケーションの設計、キャンペーン運用のデジタル化による現場負担の軽減、実際の運用方法の見直しまで、紹介を生み出すためのサイクルを一気通貫でサポートを行います。

より具体的に、自社で紹介を活用したい・さらに活性化させたいと感じていただけた方は、まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。

また、セミナー講演や社内勉強会のご相談も可能ですので、気軽にご相談ください。

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