リファラルマーケティングの費用対効果は?ROI?ROAS?LTV?【マーケター必見】
「リファラル(紹介)マーケティングの費用対効果ってどれくらいですか?」
・・・よくこのような質問をお客様からいただきます。
マーケティングにおける費用対効果の視点でよくみられるのが、ROI(Return On:投下資本利益率・投資利益率)ROAS(Return On Advertising Spend:投資した広告コストの回収率)ですね。ROIは「いくらお金を投資して、どのくらい利益があったのか」を確認できる指標ですが、リファラルマーケティングにおける費用対効果はどう考えたらよいのでしょうか?
今回は、費用対効果をテーマに記事を書いてみたいと思います。
この記事でわかること
1. リファラルマーケティングの費用対効果
「リファラル(紹介)マーケティング」に力を入れるのは分かるけど、結局どういう利益が見込めるの? 費用対効果は?」と社内で質問を受けて、うまく説明できないと思う方も多いのではないでしょうか。
安心してください。
コンサルティングをしていると分かりますが、費用対効果をはっきり説明できる人は結構稀です。(笑)
さて、「費用対効果」自体は、施策を実施する際の「投資に対する効果」を図るものです。費用対効果が高いほど収益性が高く、その投資が良いものと言えます。
費用対効果を表現する上で重要なポイントは、効果をどの「スケール」で考えるかです。
「バタフライ効果」「風が吹けば桶屋が儲かる」などという言葉がありますが、企画者である皆さんが費用対効果を予測するうえで、どういった見通しを立て、どの視点・範囲で物事を考えるか(=想像力・妄想力)が重要です。
結論をいうと、そのスケールがわかることこそがアクションをするときの大胆さが変わってきます。自信をもってその効果を立証することが成功の秘訣です。さあ、一般的な視点から解説していきます。
1.1 リファラルマーケティングで得られる効果
リファラルマーケティングの強みは、新しく獲得した顧客の質が高く、かつ顧客獲得を効率化できる点です。
リファラルマーケティングが関与する費用対効果には、次の様なものがあります。
|
目先だけで出す場合もあれば、中長期の視点で算出する場合もあります。様々な変数・定数を見定めた上で、上申する相手の責任数値(KPI)や期待値をどうコントロールするかが重要です。
他にも、リファラルマーケティングは集客効率化に役立ち、以下のポイントに貢献できます。
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後ほど詳述しますが、紹介キャンペーンのメリットには新規顧客の獲得単価の低減だけでなく、サービス認知にかかる費用が低いこと、獲得した顧客の定着率が高いことなどが挙げられます。既存のお客様からの声かけや信頼関係によって、自社もお客様とより身近な、深い関係を気づくことができるのです。
1.2 リファラルマーケティングの費用対効果の算出方法
リファラルマーケティングは、既存顧客を通じて新たな顧客と出会うというアプローチです。ですから、紹介経由でどれだけ新たな収益が生まれるかというのがシンプルな成果のポイントです。
リファラルマーケティングの成果算出方法は下記です。
期待収益 = 既存顧客数 × 既存顧客1人当たりの紹介人数 × 紹介されたお友達のCVR × LTV(売上・利益) |
リファラルマーケティングクラウドサービスであるinvy経由での実績で言いますと、紹介経由でのCV率は低い企業で10%ほどです。高い企業様ですと80%に至るケースもあります。
ですので、成果を上げるためにはその手前、つまり「いかに既存顧客からの紹介人数を増やすか」が重要です。キャンペーンを回数を回すことで紹介人数の山ができるようになります。
そのためには以下のような変数を考える必要があります。
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そもそもリファラル(紹介)が発生するサービスは、既存顧客からのサービス品質(サービス/商材そのものの満足度・営業~サポートなどの付帯サービスを含む)に対する評価が一定以上のある上で、紹介するメリットを感じされるインセンティブが見込顧客の背中を押すことで行なわれるものです。
集客や育成の過程において、ツール上で行った各施策の結果を収集し、施策の最適化にも役立たせましょう。最も費用対効果の高かった施策を洗い出し、そこへの投資を増やしていくことで、ROIの最適化に繋がっていきます。マーケティングの費用に対してどれだけの効果が得られているのかを知り、現在の施策に改善することは、企業にとても重要なことです。
そこまで高度な計算ではないため、これまでLTVやマーケティングROIを数値化していなかった方はぜひ式に数字を落とし込んで確認してみましょう。マーケティングにおける費用対効果の向上、ひいては企業全体の利益アップに役立つはずです。
2. LTV向上が事業に大切な理由
2.1 LTVがなぜ大事なのか
ちなみに、LTVとは、顧客生涯価値のことを指します。
リファラルを検討される企業様からのご相談で、「LTVはどれくらいですか?」とご質問した時にちゃんとお答える企業様がとても少なく感じます。そもそもLTVがなんだかわかっていないのか、はたまたLTVとなるような指標を見ていないのか、見ようとしてもその仕組みがないのか、わかりませんがまずマーケティング施策を検討する土俵に乗っていないケースがほとんどです。
LTVの重要性が高まっている理由としては、多くの企業が商品の販売を中心としたアプローチから、顧客を中心としたアプローチへとシフトしていることに起因します。顧客獲得コスト、顧客継続率を考慮して算出するLTVは、顧客との関係性を正しく把握することにつながります。そのため、新たな新規顧客獲得への投資や顧客維持のためへの投資判断を正しく判断するために役立つ指標となります。
LTVの最大化を目標とするということは、企業活動をすることは顧客ニーズに合った商品・サービスを提供することで顧客との関係継続(売り上げの最大化)し、新規顧客や顧客維持にかかる活動を最適化(コストダウン)する、それによって利益が最大化するものです。
本来は、LTVを一人の顧客が購入する累積売上と考えられいるケースが多いですが、単なる累積売上ではありません、顧客あたりの利益です。本来は、LTV(顧客生涯価値)はブランドとの契約をやめるまでに顧客が貢献する利益のことです。この利益を把握しているからこそ、どれくらいまで最大投資に回せるかの正確な判断ができるといえます。
感覚的に、これくらいでいいんじゃないかではなく、マキシマイズ(最大化)した時の影響を把握できているかどうかで、判断と行動の勢いは変わってきます。
2.2 LTVを算出する意味・目的とは?
前項でも記述しましたが、LTVを計算するのは正しいアクションを取るための判断するためです。LTVを利用することで、新規顧客獲得にかける費用を最適化する、顧客維持のための期間を想定できます。
LTVを利用しない場合、単価でのROIを見る必要性があるため、充分な投資ができないケースが多いです。単年度や1回あたりの購買ではなく、顧客とブランドの長期的な関係のなかで利益をあげることを前提とすることで、はじめて最適な投資を行うことができます。近年サブスクリプション(定期購入モデル)が注目されている理由の一つにこういった収益面や投資面での有効性も挙げられます。
具体的にどういうことかというと、LTVを利用することで、いくら新規顧客獲得にコストをかけられるのか算出することができます。 顧客獲得費用(CPA)が15,000円をかけて平均利益10,000円/年をもたらしてくれる顧客の単年度ROIは50%と100%を割っているので投資対効果は見込めません。
利益 ÷ 投資額 = 単年度ROI[%] |
ただし、顧客の85%が3年継続して購買してくれているという事実がわかれば、その試算の仕方が変わってきます。
先ほどの利益に2年を掛け合わせると超えると利益を出している顧客といえます。
10,000円/年 × 3年 ÷ 20,000円 = 150% |
年 |
1年 |
2年 |
3年 |
4年 |
5年 |
6年 |
利益 |
¥10,000 |
¥20,000 |
¥30,000 |
¥40,000 |
¥50,000 |
¥60,000 |
CPA |
¥20,000 |
¥20,000 |
¥20,000 |
¥20,000 |
¥20,000 |
¥20,000 |
ROI |
50% |
100% |
150% |
200% |
250% |
300% |
ビジネス的には、できるだけ短い期間で投資に対して収益が上回って(ブレークイーブン)利益を生み出すことが理想です。LTVを計算することは、どの程度の期間顧客との関係を維持し続けなければならないのか設定することができます。言い換えると投下するマーケティング費用が回収できるまでの期間の想定を可能にするといえます。
2.3 新規顧客の獲得コストとLTVの関係
LTVがわかると、新規顧客獲得に必要なコストの目安を算出することが可能になります。
顧客一人あたりの獲得費用CPAの閾値は下の式で定めることができます。
LTV × 粗利率 = 閾値となるCPA |
具体的な例で考えるとわかりやすいです。
ある化粧品がある場合、一人あたりのLTVが10万円で粗利が50%の場合は、5万円が閾値となります。
3.リファラルマーケティングとLTVの関連性
紹介キャンペーンを念頭に置くと、「本当のLTV」のうち「平均年間購入額の上昇率」はさらに細分化できます。既存のお客様が紹介してくれればくれるほど、一人のお客様から生まれた売り上げの金額は上昇します。式にすると、次のようにまとめられます。
( 既存顧客のLTV増加分(差分)+紹介経由の新規顧客のLTV )÷投資額 |
つまり、既存のお客様に以下に紹介してもらえるかは、「本当の」LTV計測のために外せない一指標となるのです。
このような「紹介」でのLTV向上がどのくらい起こっているかを計測することで、より正確なLTV計測が可能となるのです。
・紹介経由の期待売上・LTV(ライフタイムバリュー)
紹介された顧客は、一般的には他のマーケティング手法に比べて、集客コストが低い一方で、サービス導入・検討までにかかる時間・コストが低く、サービスの継続率が高くなる傾向にあります。
継続率が高いからこそ、サブスクリプションや継続購入が発生するサービスの場合はLTVが高くなります。
LTVの算出方法 平均利益額×平均購入回数=平均顧客の利益(V:顧客価値) 平均顧客の利益(V)×平均顧客時間(LT)=LTV(生涯顧客価値) LTV×紹介経由の顧客数=紹介経由での総LTV(円) |
・リファラル価値 顧客の紹介価値
顧客の紹介価値は、大切なお客様を評価する上での評価値になります。
通常だと、顧客の価値は上記にもあったLTVで計算しますが、わたしたちはそこに紹介をしたことによる価値というものを併せてみることで、真なる顧客価値を見出すことができると考えています。
リファラル価値は、自身のLTVに加えて紹介した他社のLTVを併せて表示することで、本当にロイヤルティが高い顧客の価値評価をすることが可能となります。
リファラル価値の算出方法
リファラル価値 = LTV + 紹介経由で発生したLTV
4. 費用対効果を検討するうえで注意すべきこと
よくご検討されている企業様から、シミュレーションとして事例の数値を求められますが、数値だけを参考にしてもあまり意味ないなとも思います。その企業様が実施されているアクションが何なのかを合わせて気にしていただきたいと思います。そこには、各担当者様の努力=企業努力があることは間違いありません。
爆発的にリファラルで成果が上がる企業様のほとんどはUX/CXを重要にしている企業です。
普段から顧客とのつながりを重要視しており、クチコミの在り方や顧客満足などに目を向けながらマーケティングをされている企業ほど、リファラルマーケティングにおいては効果は満足の高い顧客が増えれば増えるほど、その効果は指数関数的に増えてきます。
言い換えるとリファラルマーケティングがいかに成功しているかが企業成長とほぼ比例するといっても過言ではありません。
一方で、成熟しているブランドほど今までのブランドを覆す顧客体験や変化、変わりがない安心感を訴求できないとリファラルの効果が思ったほど得られない傾向にあります。
そういった事実を踏まえて、方針転換をいかに素早くできるかがこれからの企業成長とそれを担う人財の評価に大きく影響するといっても過言ではないとは思います。
それではまた。
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