X・Instagramで紹介数を伸ばすには?SNS活用した紹介施策の成功のポイント
紹介キャンペーンを始めても「思ったほど紹介が増えない」と悩む企業は少なくありません。その原因は、単に紹介リンクを用意するだけで終わってしまい、顧客が自然に紹介したくなる仕掛けが不足しているからです。そこで注目されているのが、日常的に利用されるXやInstagramといったSNSを活用した紹介です。
XやInstagramは友人やフォロワーとの自然な接点となり、違和感なく情報を共有できる絶好のタッチポイントです。この記事では、なぜXやInstagramの活用が紹介において有効なのか、どんな懸念点があるのか、そして成功事例から学べるポイントを解説します。
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なぜX・Instagramが紹介施策で有効なのか?
紹介キャンペーンにおいてSNSを活用する最大の理由は、日常的な利用習慣の中で自然に紹介行動が生まれやすい点にあります。なかでもXとInstagramはユーザー数が多く、紹介の拡散や受け取りに適した特性を備えています。
ここではX・Instagram紹介全般の強みを3つの観点から整理します。
接触範囲の広さ
XやInstagramは国内でも数千万人規模の利用者を抱えており、日常的に使われているSNSです。Xは20〜40代を中心に幅広い年齢層に浸透し、Instagramは20〜30代女性の利用率が高い一方で、近年は40代以上にも利用が広がっています。
つまり、ターゲットが幅広い商材でも、SNSを通じて新しい層に自然にリーチできるのが強みです。
参考:
総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書
信頼性の高さ
SNS投稿は広告よりも生活者の声として受け止められやすく、Instagramのストーリーズは写真や動画を通じて「体験シェア」として信頼度が高まります。invy調査によると「商品やサービスを購入する際に友人や家族からの口コミを参考にする人」は全体の64%にのぼり、テレビに匹敵するほどの影響力を持っています。
拡散力(Scalability)
Xはリポスト機能によって、1回の投稿が瞬発的に何倍にも広がる特徴があります。フォロワーに届いた1人の投稿が、それをリポストすることで、短期間に大規模な拡散を実現できます。
一方、Instagramはリポストのような一斉拡散は弱いものの、ストーリーズでのシェアや「メンション」機能を通じて、フォロワーに対して自然な紹介を繰り返し届けることができます。これにより、短期的な爆発力ではXに劣るものの、持続的にCV導線へとつなげやすい強みがあります。
X・Instagramの紹介数が伸びる3つの理由
SNS紹介の強みは普遍的にありますが、XとInstagramはさらに特有の優位性を持っています。ここでは3つの理由に分けて解説します。
瞬発力と拡散力
Xは投稿ハードルが低く、気軽にリンクをシェアできます。特にリポストによる拡散は瞬発力が高く、短期間にリーチを伸ばすことができる特徴です。
一方でInstagramは、拡散力はXほど強くありませんが、ストーリーズにリンクを設置することができ、短期間でのアクセス数も見込めるため紹介アクションを実際の成果に変えやすい特性を持っています。
ユーザー属性との親和性
XとInstagramでは利用者層に違いがあり、ターゲットに合ったツールで紹介できる仕組みの構築により効果的に紹介数を伸ばすことができます。
Xは20〜40代が中心で、やや男性比率が高い傾向があります。速報性や拡散性を好むユーザーが多く、情報拡散には適しています。
一方、Instagramは20〜30代女性の利用率が高く、商品やブランドをフォローして情報を入手しているZ世代は44%にものぼります。そのため写真や動画を通じてブランドやサービスを「共感的に受け止める」層に強く響き、特にライフスタイル系、ファッション、キャリア支援などのサービスとの親和性が高い点が特徴です。
参考:
Meta 『Instagram広告で未来の顧客と出会う』
echoes『【2024年3月更新!】データからみるX(Twitter)ユーザー実態まとめ』
オープン性
SNSの大きな特徴は、特定の相手を指定しなくても気軽に発信できる点にあります。電話やメールのように宛先を限定する必要がないため、特定の相手が思い浮かばなくても紹介アクションを促しやすく、その結果として紹介のハードルが下がります。
さらに、発信された情報はフォロワーにとどまらず、フォロワー外にも自然に広がりやすいため、新しい層へのリーチが容易になります。
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X・Instagramの特徴比較
SNSと一口にいっても、XとInstagramでは紹介の広がり方や受け取られ方が異なります。それぞれの特性を理解し、ターゲットや目的に応じて最適なチャネルを選ぶことが重要です。
X(旧Twitter)の特徴
X(旧Twitter)は、投稿のハードルが低く、短文や画像を気軽に発信できるため、ユーザーが紹介やシェアを行いやすい特性があります。さらに、リポスト機能によって情報が短時間で一気に拡散されるため、話題性のあるコンテンツやタイムリーな情報は急速に広がりやすいのが特徴です。
ただし、タイムラインの流れが速く情報の一過性が強いため、見逃されるリスクも高く、継続的な露出や繰り返しの発信が必要になります。
刺さりやすいサービス・商材
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話題性・速報性が求められるサービス:新商品リリース、キャンペーン、イベント、トレンド情報
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短期的なアクションを促したいサービス:無料トライアルやクーポンなど
刺さりやすいターゲット
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トレンドや新しいものに敏感な層(10〜30代前半)
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SNS上での議論やクチコミに参加することを好むユーザー
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知識・ニュース・時事ネタなどの情報を手早くキャッチしたい人
Instagramの特徴
Instagramは、写真や動画を中心としたビジュアル訴求に優れており、ユーザーにブランドの世界観や商品の魅力を直感的に伝えやすいため、信頼や好感を得やすいプラットフォームです。特にストーリーズではリンクを直接設置できるため、閲覧から購入や問い合わせといったCV(コンバージョン)につながりやすい導線が確立されています。
投稿には一定のクオリティやデザイン性が求められるため、素材の準備やテンプレートの活用による効率化が重要になります。
刺さりやすいサービス・商材
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見た目・ブランドイメージが重要な商材:ファッション、美容、ライフスタイル、グルメ、旅行
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Before/Afterや体験を視覚的に伝えやすいサービス:美容医療、フィットネス、D2C商材など
刺さりやすいターゲット
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ブランドストーリーや世界観を重視する層(20〜40代、特に女性)
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商品購入やサービス選定の際にSNSのレビューやビジュアルを重視するユーザー
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ライフスタイル系の情報を積極的に収集する層(美容・健康・旅行・インテリアなど)
X・Instagramによる紹介の課題とよくある失敗
SNSは紹介数を伸ばす強力なチャネルですが、設計や運用を誤ると期待した成果につながらないことも少なくありません。
ここでは、SNS紹介で起こりがちな代表的な失敗要因を3つの観点から整理します。
情報が流れやすい・届きにくい問題
Xはタイムラインの流れが早く、投稿が短時間で埋もれてしまう特徴があります。Instagramのストーリーズも24時間で消えるため、情報の寿命が極端に短いという課題があります。
その結果、せっかくの紹介が十分に届かず、一時的な効果で終わってしまう失敗につながります。
設計や運用に依存する難しさ
SNS紹介は顧客の自主的な行動に依存しており、投稿のハードルが高いと行動が続きにくい特徴があります。さらに、ブランドメッセージとズレた投稿は誤解や炎上のリスクを生みます。
加えて、スムーズに紹介ができないと紹介リンクからの離脱が発生しやすく、期待した紹介数が得られない失敗につながります。
成果を正しく測れないリスク
SNSは匿名性が高く、LINEやメールのように「誰が誰を紹介したのか」を明確に把握しにくい特徴があります。
複数アカウントや自分への紹介といった不正リスクも存在し、成果を正しく計測できないという課題があります。このような不透明さが続くと、キャンペーン全体の信頼性が揺らぎ、継続運用が難しくなる失敗につながります。
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X・Instagram活用のポイント|紹介施策成功事例から学ぶ
SNS紹介には情報が流れやすい、成果を測りにくいといった課題がありますが、実際にはXやInstagramをうまく活用して大きな成果を上げている企業も存在します。
重要なのは、チャネルの特性やユーザー属性を理解し、自社のターゲットや目的に合わせて施策を設計することです。ここでは、実際の事例を交えながら、SNS紹介を成功に導く3つのポイントを解説します。
ターゲットとSNSの親和性を見極める
SNS紹介の成果を左右する大きな要因は、ターゲット層とSNSの利用属性が合致しているかです。
女性向けオンラインキャリアスクールを提供するSHElikes(シーライクス)は、20〜30代女性を主要ターゲットとしており、女性比率の高いInstagramとの親和性が高いサービスでした。
Instagramで共感を醸成し、1人あたり2人をゲストページに訪問させるという成果を実現しました。自社の顧客属性に合ったSNSを選び、チャネルごとの強みを活かすことが紹介数増加の第一歩になります。
▶Z世代の購買行動「口コミで広がるマーケティングの設計」についてはこちらから
SNS特性に合った活用方法を取る
SNS紹介を成功させるには、単に拡散させるのではなく、どのような「紹介」を生みたいのかを明確にすることが重要です。その上で、仮説を立ててコミュニケーション設計を行い、活用するSNSを選定することで成果につながります。
例えば、投資サービス「みんなのFX」を展開するトレイダーズ証券は、Xの瞬発的な拡散力を活用しました。その結果、1人の紹介者から19人のゲストが訪問し、ゲスト訪問率1900%という圧倒的な成果を実現しています。
このように、「X=拡散型の紹介」「Instagram=共感型の紹介」というようなSNSの特性を踏まえて選定・設計することが、成果を大きく伸ばすポイントです。
▶金融機関の紹介マーケ基礎「実施のポイントとキャンペーンメリット」についてはこちらから
継続的な更新と仕組み化で成果を積み上げる
SNS紹介は投稿が流れやすく、一過性に終わりやすい特徴があります。そのためは、複数のツールを組み合わせ、定期的に施策を改善していくことにより、継続的な紹介を安定して生むことが可能です。
SHElikes、トレイダーズ証券ともにXとInstagram、ほかにもLINEやメールなどの紹介導線を設置し、「拡散」と「紹介」の両軸で接触を維持しています。さらにキャンペーンページを定期的に更新することで、瞬発的な成果と継続的な接触機会を両立させています。
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X・Instagram活用のヒントと invyでできること
SNSを活用した紹介は、認知拡大や新規顧客獲得に大きな効果を発揮します。
しかし実際の運用では、
・「どれだけ紹介が行われたかを正確に把握できない」
・「投稿のハードルが高く、行動がなかなか起きない」
・「不正な特典取得のリスクがある」
など、設計や管理の面で課題が生じやすいのが現実です。
こうした課題を解決し、効果を最大化するためには、ツールによる仕組み化が不可欠です。
invyは、こうした運用課題に対応し、SNSを通じた紹介の仕組みづくりを強力にサポートします。
- SNS専用リンクで、X・Instagramでの紹介行動を計測・蓄積する
- おすすめメッセージやテンプレートで投稿ハードルを下げ、自然な紹介を促す
- OGPの最適化で、クリック率の改善を行う
- 不正防止機能・ブラックリスト機能で、自分への紹介によるコンバージョン・不正な特典受取を回避する
- ダッシュボード分析で、成果を正しく計測し改善につなげる
「invy(インビー)」は、国内初のリファラルマーケティングクラウドサービスです。LINEやSNSを活用し、ユーザーが気軽に紹介を広げられる設計となっており、アプリ不要で簡単に利用できる点が特長です。これまでに不動産・保険・金融・美容など多様な業界で400社以上のリファラルプログラムを支援してきました。
invyはキャンペーン設計から運用まで一気通貫で支援できるため、X・Instagramを活用した紹介施策を安心して拡大できます。「3分でわかるinvy(インビー)資料」で、御社に最適な活用方法をご確認ください。
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