ECマーケティングでよくあるお悩み!広告高騰やAmazonに負けずに集客を強化しよう
広告高騰や競合増加により、ECマーケティングの悩みのタネが増えている
EC市場は急速に拡大しています。経済産業省によると、市場における電子取引が導入されていることを示すEC化率は、BtoC-ECで9.38%(前年比0.25ポイント増)、BtoB-ECで40.0%(前年比2.5ポイント増)と増加傾向にあり、市場規模は令和5年で24.8兆円にまで達しています。
アマゾンジャパンの例を見ても、その成長は顕著で、前年比26.5%増の売上を記録し、売上高は3兆2097億円に達しました。アマゾンは2位以下の競合他社との間に圧倒的な差をつけ、市場の拡大と共に競争の激化が進んでいます。
このような市場環境の中で、多くのEC運営者が新規顧客の獲得、リピーターの創出、広告費の高騰といった課題に直面しています。これらの課題に対応するため、紹介キャンペーンのような効果的なマーケティング戦略の活用おすすめです。紹介キャンペーンは、既存顧客の信頼とネットワークを利用し、新規顧客を低コストで獲得する手法であり、EC市場での競争を勝ち抜くための鍵となる可能性があります。
本記事では、よくあるお悩みと紹介キャンペーンがECマーケティングにおいても有効な理由、実際の紹介キャンペーン成功事例をご紹介します。
>>EC✕紹介キャンペーンの具体的なテクニックはこちらから「EC×紹介マーケティング成功テクニック|事例に学ぶ成果向上のポイントを徹底解説」
参照:【EC売上ランキング2023年版】1位アマゾン、2位ヨドバシ、3位ZOZO、4位ヤマダHD、5位ビックカメラ、6位ユニクロ
参照:令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)
この記事でわかること
- ECマーケティングのよくある集客のお悩み
- ECマーケティングにおける紹介キャンペーンの戦略的活用
- ECマーケティングでの、紹介キャンペーン成功事例
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1.ECサイトの需要も共有も増えています
デジタル消費の激増に伴い、ECサイトの数とそれを利用する消費者の数が急速に増加しています。特にウィズコロナ時代を経て、多くの消費者がオフラインの店舗からオンラインショッピングにシフトすることで、ECプラットフォームの需要が顕著に高まりました。
1.1 オンラインでの買い物は一般的に
最近の『オンラインショッピングに関するアンケート』によると、15~69歳の男女1,431人を対象にした調査で、過去1年以内にオンラインショッピングを利用した割合が89.6%に達しています。10代から60代までのほぼ全ての年代で、過去1年間にオンラインショッピングの利用率が8割を超えるなど、年齢を問わずに幅広くECへの移行が進んでいることが明らかです。消費者が「品質」よりも「価格」を重視し、「24時間いつでも購入できる」ことを利用理由として挙げる傾向があるため、これらの洞察はECサイトのマーケティング戦略において重要な要素となります。
参照:【オンラインショッピングに関する調査】最も重視するのは「品質」よりも「価格」、利用理由は「24時間いつでも購入できる」が最多(Appliv TOPICS調べ)
1.2 ECサイトの数も増加
この流れに応じ、ECサイトの数自体も上昇しています。例えばネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」のショップ開設数は、2020年12月8日に130万ショップを超え、2024年12月には230万ショップを超えており、急激な右肩上がりとなっています。個人から個人への販売を指すCtoC-ECの市場規模は2兆4817億円(前年比5.0%増)と増加しており、企業や行政のみならず、個人の参入もECサイト数の増加に影響しているようです。
参照:
2ヶ月で新規10万ショップの利用増加。「BASE」のショップ開設数が7月に110万ショップを突破
「BASE」、ショップ開設数230万突破のお知らせ
1.3 どの業界でも「スマートフォンで買い物」が普通の時代に
経済産業省の調査資料によれば、業界ごとのEC化率は年々伸長しています。BtoC-EC市場における物販系分野の売上内訳は、特定のカテゴリーが市場を大きく牽引していることが明らかになっています。「衣類・アクセサリー」「日用品」「書籍・雑誌」から、「スポーツ・アウトドア用品」「自動車・バイク用品」「ペット用品」まで、幅広い商材がオンラインで購入されていることから、ECのニーズが高まっていると見ることができます
特に「食品、飲料、酒類」が2兆9,299億円、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」が2兆6,838億円、「衣類・服装雑貨等」が2兆6,712億円、「生活雑貨、家具、インテリア」が2兆4,721億円と、これら上位4カテゴリーだけで物販系分野全体の73%を占めており、各カテゴリーが2兆円を超える売上を記録しています。
参照:令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)
2. ECマーケティングにおける集客課題と失敗例
デジタルマーケティングの進化とともに、ECマーケティングの風景も大きく変化しています。オンラインでの消費者行動の多様化や、市場の飽和状態は、ECサイト運営者にとって新たな集客課題を生んでいます。
2.1 新規顧客の獲得:SNSフォロワーが増えるが、ECサイトへの遷移や会員登録者は増えない
多くの企業がSNSプラットフォームを活用していますが、フォロワー数が増えてもそれがECサイトへの実際の遷移や会員登録につながらないという問題が頻繁に発生しています。フォロワーとのコミュニケーションの効果が不十分であること、具体的な行動を促す明確なコール・トゥ・アクション(CTA)の欠如、およびターゲティングの精度が低いことが課題として挙げられますす。
具体的には、多くの企業がSNSで情報を発信しても、その内容が単なる製品紹介に留まり、フォロワーを引き込むためのストーリーテリングやインタラクティブな要素が不足しているため、エンゲージメントが生まれにくくなっています。また、フォロワーに次のアクションへと進んでほしいという意図が伝わらないことも一因で、これが転換率の低迷を招いています。さらに、不正確なターゲット設定が原因で、関心のある潜在顧客にリーチできていない可能性も否定できません。
2.2 リピート購入率がのびない: 初回購入後に継続しない顧客
多くのECサイトが直面しているもう一つの大きな課題は、初回購入後の顧客フォローアップの不足によりリピート購入率が伸び悩むことです。
初回購入を促すためにはWEB広告が効果的ですが、これだけでは顧客の持続的な関心やロイヤルティを確保するのは難しいです。消費者は日常的に多くの情報に触れており、広告だけでは新奇性が薄れ、すぐに興味を失ってしまうためです。また、購入後の感謝の表現が不十分であったり、顧客の個々の興味に対応したパーソナライズされた製品推薦が不足していると、顧客は徐々に関心を失い、リピート購入へと繋がりにくくなります。
2.3 獲得単価の増加:広告費用の高騰とEC集客ROIの低下
デジタルマーケティングにおける広告費の高騰は、新規顧客の獲得コストを大きく増加させており、これがECサイト運営者の集客効果(ROI)の低下につながっています。市場の競争が激化する中で、多くの企業が価値ある広告スペースを巡って争い、これが広告単価を押し上げています。加えて、消費者は日常的に多数の広告にさらされており、その結果、広告に対する反応が鈍化しています。
例えば、特定の広告チャネルに過度に依存する事により、市場や消費者の動向の変化に柔軟に対応できなくなるリスクが有り、施策の見直しができていないことも、効率の低い広告運用を続ける要因になっています。リスティングやバナー広告以外にもさまざまな広告がありますが、アフィリエイト広告は時にブランドイメージに合致しなかったり、作られた口コミとして信頼性が低いとみなされることや、リターゲティング広告は侵入的で顧客のプライバシーへの懸念や不快感を引き起こすことがあります。
2.4 強すぎる競合ECサイト:大多数のお客様は「大手」に流れがち
EC市場では、Amazonや楽天などの大手プラットフォームが圧倒的な市場シェアを持っています。これらの大手サイトは、広範な商品の種類、競争力のある価格、優れた顧客サービス、そして迅速な配送オプションを提供しており、消費者にとって非常に魅力的です。このような背景から、多くの消費者が大手プラットフォームを選ぶ傾向にあり、小規模または新規のECサイトは、顧客を引き付けて定着させるためにさまざまな課題に直面しています。
小規模ECサイトは特に、ブランド認知度や消費者の信頼の獲得に苦労することが多くあります。大規模プラットフォームの購買力と比較すると、価格競争において不利であり、限られた商品選択と在庫量がさらなる顧客流出を招く要因となっています。さらに、これらのサイトが提供するシームレスな購入体験に匹敵するような顧客サービスを展開することは、資源が限られる小規模サイトにとって大きな挑戦です。
これらの問題を踏まえ、EC事業者は広告戦略を見直し、より持続可能なマーケティング手法へのシフトを検討する必要があります。顧客関係を深める施策に焦点を当てることが、長期的なビジネス成長に寄与するでしょう。
3. 紹介キャンペーンが令和のECマーケティングのお悩みを解消
令和時代のECマーケティングにおいては、単に製品を販売するだけではなく、顧客との深い関係を築き、持続可能な成長を達成する戦略が求められています。この文脈で注目を集めているのが紹介キャンペーンです。紹介キャンペーンは、既存の顧客が自らのネットワークを通じて新規顧客を引き寄せる手法であり、消費者同士の信頼に基づいて集客基盤がつくられていきます。
3.1 CPAを抑えて新規顧客を獲得できる
紹介キャンペーンは、広告依存と顧客獲得コストの増加という課題に対する効果的な対策となります。顧客同士の信頼関係を活用して、既存顧客のネットワークを通じて新規顧客を獲得するため、広告を使用せずに低コストで効率的な顧客拡大が可能です。
外部データによると、多くのユーザーは企業やメディアの提供する情報より、友人や家族からの紹介を信頼していることがわかっています。情報が溢れる現代において、ユーザーは情報の出所を重視する傾向があるためです。紹介キャンペーンは、この信頼される情報源を利用して、気心の知れた人々からの推薦を促すので、見込み顧客にとってサービスの利用イメージを容易にし、最終的に購入へと繋がりやすくなります。
また、紹介キャンペーンは、ターゲティングや日々の運用の必要が少なく、自然な顧客獲得プロセスを促進します。既存の顧客が自分の信頼できるネットワーク内で製品やサービスを推奨することで、効率的に新しい顧客層へリーチすることが可能です。
3.2 LTVが高い顧客に出会えることで、リピーターを増やせる
紹介キャンペーンによる新規顧客獲得は、意外にも顧客定着率の向上に直接寄与しています。
紹介を受けた新規顧客が紹介元の既存顧客との関係を通じてブランドへの信頼を早期に築くことができます。リファラル経由で獲得できる顧客は、すでに商品を利用しているお友達からの紹介でサービスを利用しているので、継続的な購入への意欲が湧きやすく、定着率も高い傾向にあります。
紹介は「この人に紹介してあげたい」「この人に合いそう」という動機で発生することが多いため、そもそも商材と顧客とのマッチング度が高くなりやすいのです。このように紹介キャンペーンは、単に新規顧客を獲得するだけでなく、長期的な顧客関係を築くのに役立ちます。
3.3紹介キャンペーンによる信頼度の高い口コミがサービスの改善に
紹介キャンペーンによって生成される口コミは、実際に製品やサービスを利用して満足した顧客によるものであるため、その情報の信頼性が格段に高くなります。これまでの一般的なアフィリエイト広告やインフルエンサーによる推薦は、広範なフォロワーにリーチすることができますが、その推薦の動機が商業的であるため、消費者の間でその真実性に対する疑問が生じることがあります。
さらに、この手法では顧客からのサービスに対するリアルなフィードバックを受け取ることができ、これはサイトの改善やサービスの質を高めるための貴重なデータとなります。紹介キャンペーンは単に新しい顧客を獲得する手段を超え、製品やサービスの改善に直接貢献し、全体的な顧客満足度を向上させる効果を持つのです。
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4. 実際のECマーケティング成功事例
さまざまな業界で実施された具体的なECマーケティングにおける紹介キャンペーンの成功事例を紹介します。紹介キャンペーンの効果的な実装、顧客エンゲージメントの向上方法、ROIを最大化するための戦術など、直接的な実践のヒントが得られるでしょう。
事例1:アイムピンチ(美容液定期購入)
株式会社未来様は、化粧品シリーズ「アイムピンチ」の美容液紹介キャンペーンにおいて、invyをご導入いただいております。
アイムピンチは30〜50代ターゲットの美容液ブランドです。
ご導入前は、紹介キャンペーンをアナログな方法で実施されていました。
具体的には、商品にハガキを同梱し、お客様に自分の名前と住所を手書きで記入し、返送してもらうという方法でした。この手間のかかる方法では、お客様がハガキをポストに投函する必要があり、レスポンス率は非常に低く、良くても月20件程度の返送しかなかったとのことです。
invyを導入後、まずは紹介件数を増やすために無料パウチの配布を開始しました。この施策とLINEを通じた気軽な紹介方法の導入により、数か月後には、月の紹介件数が100件を超えるようになりました。さらに、直接本品購入への導線も設置し、これにより11月には7件、12月には5件の本品購入があったことが報告されています。
紹介キャンペーンのデジタル化により、社内でも紹介の重要性が認識され始めました。以前は月に数件しかなかった紹介が、月100件、200件の成果を上げるようになり、広告CPAが倍以上に高騰する中で、紹介キャンペーンが主要な流入源としての役割を果たすようになっていきました。
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事例2:クラシコ株式会社様(医療服EC)
クラシコ株式会社は、自社ブランド「Classico」とクラシコオンラインストアを展開し、医療用白衣やスクラブ、ナース服などを開発しています。彼らは、広告では狭いターゲット層を十分に捉えられないという課題と、既に存在する社内紹介キャンペーンを強化するためにinvyをご導入いただいております。
invyご導入の決め手は、キャンペーンページの最適化サポートと不正登録防止機能でした。
また、購入ではなく会員登録をコンバージョンポイントとすることで、紹介を気軽に行えるようにしました。結果として、ユーザー1人当たり平均13人の紹介が発生し、月に150~200人の新規顧客を紹介キャンペーン経由で獲得することができています。今後はこの数をさらに増やし、月200名以上の新規顧客獲得を目指しています。
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事例3:キッコーマンこころダイニング様(食品EC)
キッコーマンこころダイニング様は、腸活ごはんや調味料の通販事業を行っている企業です。新規顧客獲得のためにinvyを用いた紹介制度を導入しました。友達からの紹介による新規顧客が質が高く、広告経由よりも多様な商品を購入する傾向があるため、リファラルマーケティングが採用されました。
このキャンペーンでは、既存顧客の紹介により、お友達(新規顧客)が商品を購入すると、クーポンが提供され、紹介者には抽選キャンペーンが行われます。
SNSやメールマガジンを活用して紹介が簡単にでき、運用の工数削減にも貢献。顧客が喜ぶ特典の提供や紹介方法のわかりやすさ、使いやすい紹介ページを提供するために、毎月毎月しっかりとPDCAを回して、成果を向上させることに注力しています。
新規顧客は主に50代から60代の女性で、特殊な食品や調味料に関心があり、紹介キャンペーンを通じて同様の趣味嗜好を持つ方々が繋がっています。だからこそ紹介キャンペーン経由で月に30人から50人の新規顧客を獲得しており、今後はこの数を増やしていくことを目標としています。
さらに、今後は紹介者との関係を深めるためのイベントの開催や特別なプレゼントの提供など、紹介キャンペーンの拡張を検討しています。
もっと詳しくキッコーマンこころダイニングについて知りたい方はこちら>>
5. まとめ:EC競争に負けず、紹介キャンペーンで集客を成功させよう
EC市場での激しい競争に直面している現代において、伝統的な広告手法だけに依存するのではなく、紹介キャンペーンを活用することは大きな戦略的優位性をもたらします。既存顧客の信頼とネットワークを利用して、新規顧客を獲得し、同時に顧客ロイヤルティを高めることができるためです。
ECマーケティングのポイントを見直そう!
- 信頼を基に集客しよう: 友人や家族からの推薦は広告よりも信頼され、高い転換率を達成します。
- 顧客体験を最適化しよう: 紹介を受けた新規顧客が最初の購入から快適な体験を得られるよう、ユーザーインターフェイスとカスタマーサービスを向上させましょう。
- 関係を持続させよう: 初回購入後のフォローアップで顧客との関係を維持し、リピーターを増やすことで顧客生涯価値(LTV)を最大化します。
- 効果を測定し改善しよう: 紹介キャンペーンの効果を定期的に測定し、必要な戦略調整を行いましょう。
紹介キャンペーンを計画から実施に至るまでの詳細なガイドをまとめた資料を用意しました。成功への具体的な手順と有効な戦略について学び、ECマーケティング成功に向けた新たなヒントを見つけてみてください。
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